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恐竜の脳の大きさ 彼らは何を考えていたのか
恐竜の脳の大きさは?
恐竜達の脳はどの程度の大きさだったのでしょう。
ワニやカメ程度?ニワトリくらい?
残された痕跡から、脳の大きさ、そして知性に迫ります。
恐竜の脳の痕跡について
恐竜の脳の大きさを探る痕跡は彼らの化石に残されています。
頭蓋腔と呼ばれる頭骨内の空間は、大脳の発達と比例しており、 現代の生物と比較する事で脳の大きさを想像する事が出来ます。
また、2016年10月にケンブリッジ大学が発表した研究結果には、脳の化石を発見した内容が含まれており、そのサイズ、組織の研究が進む事でより鮮明に彼らの脳を明らかにする事が出来るようになるでしょう。
恐竜の脳、現在の予測
頭骸骨をCTスキャンし、その容量を測った現代の予測では恐竜の脳の重さは以下の様に考えられています。
- ティラノサウルス 530グラム
- トリケラトプス 70グラム
- ステゴサウルス 28グラム
- トロオドン 50gグラム
上記は頭蓋腔内を脳が埋め尽くしていた場合の予測なので、実際にはもう少し少ないのではないかといわれています。現代の生物の脳の重さは、人間の脳は1300グラム、ダチョウは90グラム程度です。
体重と脳重量の比率
恐竜は現代の生物に比べかなり大きな体を持っていました。人間と象の知能を比較する場合も、単純に脳の重量のみを比較するのではなく、体重に対する脳の割合を使って比較をします。恐竜の体重に対する脳の重量はどの程度だったのでしょうか。
体重と脳の重さを比較し数値にする脳化指数を使って比較してみましょう。
- 人間 7.4
- バンドウイルカ 5.3
- トロオドン 5.3
- ティラノサウルス 2.32
- チンパンジー 2.3
- カラス 1.2
- トリケラトプス 0.75
- ニワトリ 0.25
現代の生き物と比べて恐竜は体重、脳重量共に正確ではありませんが、上記のような結果になりました。
脳の大きさから思いを巡らせる
ティラノサウルスは化石の研究結果から嗅覚が発達していたと思われるので、 脳のリソースはこちらの部分が大きかったのかもしれません。脳の大きさとはイコール知性では無いのです。では大きな脳は一体どんな事を考えていたのでしょう。
水場や狩猟ターゲットの特徴を短期的には記憶していたのでしょうか。ひょっとしたら象のように長期的に知っていたのかもしれません。
ロオドンは脳化指数を見るとかなり大きな脳を持っていたといえます。イルカのように群れで狩りをし、囮を使い、コミュニケーションを取る事が出来たのでしょう。
筆者は上記のような感想を持ちましたが、皆さんはいかがだったでしょうか。脳細胞の研究が進めば、知性を司る大脳皮質の厚さや神経細胞の密度など、どの部分が発達していたのか、もっと具体的な恐竜の脳の大きさが分かる日が来るでしょう。
恐竜の脳は比率で見ても現代の生き物と同程度の大きさを持っていたと言えます。どんな事に脳のリソースを使っていたのでしょう。化石から発達した器官を見つけ、脳の大きさから彼らの生活を想像する事で当時の姿に一歩近づけるのかもしれません。
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