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大型な草食恐竜は1日どのくらいの草木を食べていたのか?
クイズ、以下のような、巨大な竜脚形類恐竜は、1日、どのくらいの草木を食べていたでしょうか?
1.600kg以上
2.150kg以下
ヒント1:竜脚形類のカマラサウルスの体重は、20㌧です。
ヒント2:体重が5㌧のゾウは、1日に150kgの草木を食べます。
正解は・・・・、2番の150kg以下です。
1日に150kgの草木を食べるゾウの4倍の体重の動物なら、食べる量も4倍だから、「1.600kg以上」が正解だと考えたかもしれません。
たしかに、竜脚形類恐竜が内温性動物であれば、正解は「1.600kg以上」となります。しかし、現在の研究では、竜脚形類の恐竜は内温性ではなく、外温性動物だと考えられており、その場合、もっと少食だというのです。
内温性動物と外温性動物
自分で体温を生成できる動物を、内温性動物、外気によって左右される動物を外温性動物と言います。
以下の図を御覧ください。
竜脚形類恐竜が外温性動物だと考えられる理由
外温性動物だと考えられる、というより、「内温性動物だと考えるには無理がある」のです。
尋常ではない大きさの竜脚形類恐竜が、もし内温性動物であったら、
1)体が大きすぎて、体内で生み出された熱が排出できずに、茹で上がってしまう
2)毎日600kg以上の草木を食べるには、起きている間、休むことなく食事をし続けなければいけない。
このような理由から、竜脚形類恐竜が、内温性動物であったと考えるのは無理がある、というのが現在の通説です。
しかしながら、すべての恐竜が外温性動物であったわけではありません。
小型の肉食恐竜は内温性動物であったと考えられています。
肉食恐竜は、いつでも獲物を襲えるように、常に体温を高く保ってなければいけません。つまり、熱を体内で生み出す(内温性)必要があったのです。
また、内温性動物にとって、体温の低下は死を意味します。それゆえ、一部小型の肉食恐竜は、羽毛をまとっていたと考えられています。
現世の動物界においても、活発に活動するトラ、ライオン、ネコ、イヌ、鳥はみな、内温性動物で、毛が生えていますね。内温性動物である人は、毛がないかわりに、衣服を発明しました。
※ ヘビ、トカゲ、ワニの外温性動物は、気温が下がると活動ができないため、冬眠します。