アンモナイトと人々の関わり | 恐竜化石に関するコラム【三葉虫,アンモナイト,サメの歯】

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アンモナイトと人との関わり

我々、化石コレクターなら、誰でも知っているアンモナイトという存在。

いったい、人々はいつアンモナイトを知り、最初、彼らはどう思ったのでしょうか。その記録は現存しませんが、少なくとも、人々は何千年も前から、アンモナイトのことを知っていました。

その根拠は、実は「アンモナイト」という名前にあります。

アンモナイトという名前は命と豊作の神とされる、古代エジプト文明の「アモン」の角に似ていたことから、数百年前に付けられたものです。

古代エジプト文明、アモンの特徴的な角
古代エジプト文明の太陽神「アモン」の特徴的な角

正式に分類名としてのアンモナイトが使用されるようになったのは、1800年代後半からですが、アンモナイトという呼び名自体は、それよりずっと前から使われてきたのです。

アンモナイトは神秘的な存在だと思われていた

アンモナイトの巻いた姿は人々に神秘的な何かを思わせたことでしょう。事実、アンモナイトは妊娠能力を高め、盲目を防ぎ、魔女の魔法を解き、解毒作用があると古代の人々は信じていました。その形自体に力があると信じられた結果、玄関先に飾られたり、彫刻や服飾品のデザインにも積極的に取り入れられてきました。

あの完全な螺旋形は現在でもロゴやアートのモチーフに取り入れられることがあります。

面白いことに、古代の人々がそれが何であるか、全く分かっていなかったということです。何らかの神秘的な存在であろう、とだけ考えていました。中には、蛇が石に変えられた姿だと信じていた人もいます。

アンモナイトの殻の開口部に蛇の頭を彫刻することで、それを具現化しようとした試みもありました。

インディアンの信仰の中のアンモナイト

北米のインディアン(アメリカ原住民)は、彼らの食料であるバッファローの角に似ていたバキュリテス(白亜紀後期の細長い殻をもつアンモナイトの仲間)の化石を幸運の印として大切にしていました。実際、彼らは袋にバキュリテスを入れて持ち歩き、バッファローストーンと呼んでいました。

ついに人々がアンモナイトが古代の生物だと知ったのは、今からたったの300年前のことです。

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