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- アンモナイトの「腹」とは?
アンモナイトの腹ってどこ?
アンモナイトの専門書を読んでいると、アンモナイトの腹(はら)という表現に出会うことがありませんか。
アンモナイトの腹・・・。
アンモナイトの軟体部の消化器官のことでしょうか。
確かに、それも腹ですが、たいていの場合は、殻の外側を指しています。
下図をご覧下さい。
アンモナイトの腹
このように、アンモナイトの軟体部のことではなく、アンモナイトの外殻のうち、軟体部の腹に近いサイドのことを指します。
アンモナイトの腹に注目すると、グループごとに違いがあることが分かってきます。
プラセンチセラス科のアンモナイトの腹
このように、プラセンチセラス科のアンモナイトは、薄い円盤状をしています。腹は非常に細いものの、少し平らになっています。平らになっているといっても、左右が絶壁の稜線上に細い道があるようなものです。
※ プラセンチセラス科のなかでも、様々な種類がありますので、例外は存在します。
アカントセラス科のアンモナイトの腹
アカントセラス科のアンモナイトの特徴は太くごつい肋(ろく)と分厚い殻です。
下図は腹の断面の模式図の比較です。プラセンチセラス科のアンモナイトとアカントセラス科のアンモナイト
稜線と呼べる構造はなく、丸くふくれたような形になっています。プラセンチセラス科のアンモナイトとはその形が大きく異なることがお分かりいただけることでしょう。
同じアンモナイトでも、全く違う「腹」を持っています。
では、オウムガイの腹にも注目してみましょう。
でっぷりと太った見事な太鼓腹といった感じでしょうか。プラセンチセラス科のアンモナイトと比較すると、その差は雲泥です。
ぜひ、アンモナイトを鑑賞する際には、「腹」にもご注目下さい。