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最強の系譜、ティラノサウルス科の秘密を学ぶ
最強の系譜、ティラノサウルス科のご紹介
ティラノサウルスと聞けば、にわかに、↓↓↓を思い浮かべる人が多いことでしょう。
しかし、ティラノサウルスは正式な名前ではありません。
スウェーデンの学者リンネが提唱した2名法に則ればTyrannosaurus Rexとなります。
日本語で言えば、ティラノサウルス・レックスといったところでしょう。
単に種名だけをとってレックスと呼ばれることも増えてきました。
ティラノサウルス(属名)・レックス(種名)となっているわけです。
さらに、属よりも一つ上の括りとして、「科」があります。
レックスは、科で言えば、ティラノサウルス科になります。
つまり、ティラノサウルス科ティラノサウルス属レックス種というわけです。
さて、このティラノサウルス科には、レックスを含め、6恐竜が属しています。
このように、ティラノサウルス・レックス、タルボサウルス・バタールの2種が突出して大きく、その次に、ダスプレトサウルスと続きます。
ティラノサウルス科の恐竜一覧
- ティラノサウルス 13m 6t 言わずと知れた恐竜の代名詞。最大級の肉食恐竜
- タルボサウルス 12m 5t 東アジア最大の肉食恐竜
- ダスプレトサウルス 9m 2t ティラノサウルス科の中では3番目に大きく、がっちりとした体形。強い顎を持っていた。典型的な大型獣脚類の特徴を備えていた。ティラノサウルス・レックスと近縁種であり、祖先ともいわれる。
- ゴルゴサウルス 8m 2t アルバートサウルスとよく似ているため、同一種との見方があったが頭骨の違いにより現在は別種扱い。
- アルバートサウルス 8m 2t カナダに生息。ゴルゴサウルスよりも脚がスマートで腕も小さいとされる。
- ナノティラヌス 5m 1t もっとも小型。ティラノサウルスの幼体との見方がある。
しかし、この大きさというのは現在公式に発見されている骨化石から推測値であり、今後、順位が入れ替わる可能性は大いにあるでしょう。
実際、タルボサウルス・バタールのアゴ骨化石とされるもので、公式に知られているものよりも大きいものがあるという情報を入手することがありました。
この2種があまりにも有名なため、それ以外が知られる機会がすくないようですが、個人的にはダスプレトサウルスに注目しています。
タルボサウルスに匹敵!ダスプレトサウルスの知られざる秘密
このダスプレトサウルスは、ティラノサウルス・レックスが現れる前に出現した種で、ティラノサウルス・レックスの祖先と紹介されることがあります。
9メートル2トンと、数字上からはアルバートサウルスやゴルゴサウルスと比較的大きな違いがないように思われますが、実際には、ダスプレトサウルスのほうがより大型ティラノサウルス科の特徴を色濃く残していたようです。
たとえば、ダスプレトサウルスは全体に占める頭骨の割合が、ゴルゴサウルスやアルバートサウルスよりも大きく(ティラノサウルスほどではない)、鼻腔が大変飛び出していました。また頬の面積が広く、目のソケット周辺がごつごつとした防御用の突起で守られていました。まさにティラノサウルス・レックスなどに見られる大型ティラノサウルス科の恐竜の特徴を備えていたのです。
もっともティラノサウルス・レックスに近い恐竜として真っ先にタルボサウルス・バタールの名が上がりますが、ダスプレトサウルスにも注目してみると面白いかもしれません。