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隕石のメンテナンス
隕石標本のメンテナンス例
隕石標本のオーナーの方向けに、メンテナンス方法をご紹介します。
鉄分を多く含む隕石標本は表面が錆びてくることがあります。
この錆を除去する方法をご紹介します。
隕石カンポ・デロ・シエロ(約13kgの大型標本)です。4年経過して、かなり錆が目立ってきました。市販のシリコンスプレー(DIY店で販売されている機械油でも構いません)を塗布した作業用布でやさしく錆部分(茶色の箇所)をふき取っていきます。ワイヤーブラシ(DIY店で売っている市販のもの)等で軽くこすってもよいです。
ふき取った後の作業用布がこちら。4年分の錆が拭き取られました。
作業後、カンポ・デロ・シエロ特有のメタルの光沢を取り戻しました。シリコンスプレー自体に高い防錆効果は期待できませんが、拭きとる際の溶剤としては最適です。水を含ませた布で拭きとるのはNG。一時的に錆を除去できたとしても、その後、短時間で錆びが現れはじめます。最後に、全体に、オイルを隕石表面にすりこみ、余分な油をふき取り、乾燥させて終了です。
鉄分を多く含む隕石のメンテナンスのポイント
鉄隕石(iron meteorite)や石鉄隕石(stony-iron meteorite)は鉄分とニッケルの合金を多く含むため、錆びることがある。適切なメンテナンスをすれば、状態を維持できる。
作業用布にシリコンスプレー(DIY店で販売している機械油でもOK)を染み込ませ、錆部分(茶色)を丁寧にふき取る。
本来のメタルの光沢を取り戻したら、メンテナンス終了。
隕石表面全体に、シリコンスプレー(もしくは機械油)をすり込んで、余剰の油をふき取り乾燥させます。これで錆が出にくくなる。
シリコンスプレーや機械油の代わりに水を用いるのはNG。一時的に錆びを除去できても、短時間で錆が現れ始める。