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三葉虫ワリセロプスWalliseropsについて【三葉虫,アンモナイト,サメの歯】
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ワリセロプスは現在までに4種類が確認されていますが、最も最初の種であるワリセロプス・トライフルキャタス(通称ロングフォーク)でさえ2001年に発見された大変若い三葉虫です。
ワリセロプスの特徴は、頭部から異様に長く伸びた3本の角です。愛称として、ロングフォーク、ショートフォーク、トライデントなどが使われるのもこの角に由来しています。
正式な学名であるワリセロプスの名前の由来は、同定した学者のワリセル教授(Prof. O. Walliser)に拠ることはあまり知られていません。頭部をあらわす'rops'と合わせて学名になりました。
ワリセロプスの4つの種について
1.ワリセロプス・トライフルキャタス(通称ロングフォーク)
体の倍以上もある非常に長く立派な角が特徴で、最初に発見され同定された種。
2.ワリセロプス・ハミ-
2006年にワリセロプスの新種として記載された種で、角は比較的短く、外側の2本の角がより広角に開いています。
3.ワリセロプス・トライデンス
2006年にワリセロプスの新種として記載された種で、角は比較的短く、ハミーと酷似していますが、角の開きが小さい特徴があります。
4.ワリセロプス・ノヴァスピーシーズ(一般にショートフォークを指す)
いわゆるショートフォークが該当します。ロングフォークの角の長さをそのまま短くしたような形状をしています。
彼らを特徴付けている角の機能については、発見以来、さまざまな議論が交わされてきましたが、現在最も有力な説は、現生のカブトムシのように使っていた、つまり、戦いの中で優位に立つためだったのではないか、と考えられています。しかしながら、どの説も、根拠が弱く、今後も議論が続けられていくものと思われます。
また角の長さは種の違いではなく、現生のカブトムシ同様、雄と雌の違いではないか、とする説もあります。いわゆる同種2形の考えです。これも一見有力ではありますが、議論のさなかにあります。
※研究が進むと、上の内容が訂正される可能性があります。