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あのティラノサウルス・レックスの祖先、白亜紀後期の北米の王、ダスプレトサウルス・トロスス(Daspletosaurus torosus)の良形の歯化石/【di1527】
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こちらはカナダ・アルバータ州のカンパニアンの地層から採集された、ダスプレトサウルスの歯化石です。ダスプレトサウルスの名「恐ろしいトカゲ」の意味を持ちます。およそ7500万年前に北米西地域の食物連鎖の頂点に君臨していたトッププレデターです。およそ数百万年後に登場するあのティラノサウルス・レックスに極めて近い先祖として知られています。ティラノサウルス・レックスと同様に短い前足、太い後ろ足、極めて強靭な顎を持ち、同時期に生きていたハドロサウルスの仲間を捕食していたと考えられています。
こちらの歯化石はロングカーブ計測で52ミリもあり、ダスプレトサウルスの歯化石としてはかなり大型です。全形が保存されていて、美しいカーブを描いています。ダスプレトサウルスは成長すると8メートルから9メートルに達したとされる巨大な捕食者で、体重は2.5トンに達したとされます。日本最大の捕食動物であるヒグマの成体が最大で3メートル未満、体重300キログラム程度であることを考えると、いかに巨大であったか分かります。現世にはこれに勝る捕食者は存在しません。
やや斜めから見ると分かりますが、根本が分厚い。周長55ミリもあります。この分厚いフォルムは紛れもなく成体の歯化石です。
採集時から特に補修がなされていないナチュラルな歯化石です。表面には皺などが多数残った実に味わい深い逸品です。
インナーセレーション(ギザギザの部分)をご覧いただきましょう。摩耗、欠損しやすい部分ですが、見事に保存されています。
アップで撮影してみました。セレーションの最小構成物である粒状の構造が残されています。ぜひ4,5倍のルーペを用いてご覧ください。
ナチュラルな標本でしか味わえない見事な粒です。
100円玉との比較。成体の歯化石らしい根本が太い素晴らしいフォルム。
そしてもう一度ご覧いただきましょう。7500万年前に肉を切り裂いていたであろう、セレーションの数々。ルーペで見ると鳥肌モノです。
ロングカーブ計測で52ミリ。根本周りはそれを上回る55ミリもあります。紛れもなく成体の歯化石です。
100円玉との比較。7500万年前の北米西部の覇者、あのティラノサウルス・レックスの先祖とされる、ダスプレトサウルスの良形歯化石です。
商品スペック
商品ID | di1527 |
---|---|
年代 | 中生代白亜紀(1億3500万 -- 6600万年前) |
学名 | あのティラノサウルス・レックスの祖先、白亜紀後期の北米の王、ダスプレトサウルス・トロスス(Daspletosaurus torosus)の良形の歯化石 |
産地 | Drumheller, Alberta, Canada |
サイズ | ロングカーブ計測5.2cm 周長5.5cm |
商品解説 | あのティラノサウルス・レックスの祖先、白亜紀後期の北米の王、ダスプレトサウルス・トロスス(Daspletosaurus torosus)の良形の歯化石。Judith River Formation |
ティラノサウルスとは?
白亜紀の暴君、最強の恐竜、ティラノサウルスの知られざる秘密
1990年に発見された通称スーが最大の化石骨格で体長13m、推定体重は6tです。これはアフリカ象の中でもスーパーヘビー級の固体と同等かそれ以上の体重です。
異様に大きく、巨大な頭部骨格
最強の恐竜といわれるティラノサウルスは、体から比べても相当に頭部骨格が大きいことが分かっています。太くて長い歯、頑丈で大きなアゴを使い、獲物の肉を食いちぎり、噛み砕くように進化したのでしょう。これは他の獣脚類であるスピノサウルス、アロサウルス、アルバートサウルス、ディロング、タルボサウルス等と比べても、言えることです。
異様に小さい前肢
体はがっちりと巨大で、それにふさわしい後肢とかぎ爪を持っていましたが、それに比べて前肢は極端に小さいことで有名です。前肢は基本的に仮に使用していなかったのかもしれません。前肢の用途についてはさまざまな説があります。面白い説としては起き上がるときに補助的に使用した、というものがあります。
巨体を支える合理的な肢先の構造
1m近く巨大な足の甲から爪にかけての構造は非常に合理的に出来ており、6tにも及ぶ現生の巨像をはるかに超える体重をしっかりと受け止めることができました。研究者によれば、この肢の甲に構造には体重を支える特別な構造をしていたことが分かっています。
巨大な後肢は、他の獣脚類の中でも最も比率が大きいことが分かっています。巨大な頭と巨大な肢で特徴付けられるのがティラノサウルスであるといえます。
ティラノサウルスの眼
ティラノサウルスの眼は現生の肉食動物のライオンやトラと同様、前方を見据える形についていました。これはティラノサウルスは外敵が少ないハンターであったことをあらわしています。草食動物のように常に周りからの攻撃に配慮する必要がある動物の眼は左右が離れて付いています。
ティラノサウルスの嗅覚
ティラノサウルスの嗅覚は非常に発達していたと考えられています。わずかな血のにおいも見逃さなないハンターの鼻です。
画像「tyrannosaurus」『フリー百科事典ウィキペディア日本語版』。URL:http://ja.wikipedia.org
シカゴのフィールド博物館
ティラノサウルスの歯
ティラノサウルスの歯は非常に太く長いのが特徴です。他の獣脚類に比べてもその特徴は明確で、切り裂くというよりは噛み砕くのに適していました。歯根(歯額の中に埋まっている部分)も非常に長かったという事実がよりこの特性を裏付けています。歯茎より上、つまり見えている部分が7-8cmにも関わらず、歯茎に埋まっている部分が22-23cmという化石が実際に発見されています。
ティラノサウルスには羽毛があった?
一部の研究者によれば、ティラノサウルスは羽毛で覆われていた、という説があります。寒暖の激しい期間を乗り切るために、体を温めるために羽を持っていたというのです。また、他の説では子供のころに羽毛があったとしても、大人になれば体温が高くなることが考えられ、完全になくなっていたのではないか、というものがあります。そもそも、この羽毛論の発端は、同じ獣脚類であるコエロフィシスやディロングの羽毛の痕跡付き化石が発見されたことにあります。コエロフィシスやディロング(ファイナルファンタジーのチョコボにそっくり)はかなり小さい恐竜であることから体温を失いやすく、羽毛をまとっていたのかもしれません。そうであれば少なくともティラノサウルスの子供には羽毛が存在した可能性はあります。
ティラノサウルスの寿命は何歳?
前述の巨大化石、「ス-」を調べると、年齢は28歳であることが分かりました(骨の状態で判断が可能)。また、化石を詳しく調べると、かなり痛んだ骨であることが分かり、寿命が近いのではないかと考えられました。従いまして、ティラノサウルスの寿命は30歳前後だと推測されています。ティラノサウルスは20歳くらいまで成長し、その後、徐々に老化していきました。5歳以下の若いティラノサウルスは必ずしも最強とは言えなかったようです。
ティラノサウルスは脚が速い?遅い?
ティラノサウルスはどのくらいの速度で走ることが出来たのでしょうか。一部の研究者は時速60kmで走ることができたと主張しましたが、現在では、骨や体のバランスなどから時速30kmにも満たない速度だったと考えられています。この点からトリケラトプス。エドモントサウルスのような比較的鈍足の草食恐竜を身を潜めて待ち伏せして狩をしたのではないかと考えられます(実際にトリケラトプスの化石からティラノサウルスの噛み跡が発見されています)。またワニなども狩りの対象になったと考えられています。
ティラノサウルスの狩りは単独行動?それとも集団行動?
ティラノサウルスと同じ北米の大型獣脚類のアルバートサウルスが大人と子供の化石が同箇所で発見されたことから、獣脚類といえど、集団で狩りをしていたことが明らかになりました。このことから、ティラノサウルスもその可能性があるのではないか、と考えられています。
死肉もあさった?
ティラノサウルスの嗅覚は非常に敏感であることから、死体のにおいをかぎつけることは容易であったと考えられます。その為、死肉をあさることも決して珍しくなかったでしょう。
ティラノサウルスの起源はアジアにある
恐竜コレクターの永遠のアイドル、ティラノサウルスにも同じタイプの仲間が世界各地に沢山いました。ここで簡単に紹介しましょう。
我々日本人にとってうれしい?事実
ティラノサウルス類は実はアジアから生まれました。ティラノサウルスの仲間は中生代の白亜紀になってアジアに現れました。この頃のティラノサウルスの祖先は非常に小さく、体長3mにも満たないものでした。彼らが当時、アジアとつながっていた北米へと渡り白亜紀後期にあの超巨大獣脚類のティラノサウルスが現れることになったのは意外と知られていません。さて、そのアジアで生まれた祖先をご紹介します。
シャンシャノサウルス 体長 3m 白亜紀後期 中国
さてなぜシャンシャノサウルスはティラノサウルスの仲間と判明したのでしょうか。それは、ティラノサウルス類に共通の特徴が存在したからです。
ティラノサウルス類共通の特徴
頭部骨格の眼の後ろの部分がBの字をしている左右の鼻の骨が結合し、強固になっている
この特徴を持った恐竜が世界各地で見つかり、ティラノサウルスの仲間であると考えられています。当時世界はアフリカを除いて陸続きであったことから、アジアから北米に大きく移動していきました。移動するたびに体を大きく、白亜紀後期それも隕石衝突の直前に最も巨大化します。それが皆さんがよく知るティラノサウルス・レックスなのです。
モンゴルアリオラムス 体長 5m
タルボサウルス 体長 9m
アレクトロサウルス 体長 5m
北米 アウブリソドン体長 3m
ダスプレトサウルス 体長10m
アルバートサウルス 10m
ゴルゴサウルス 9m
実は日本にもティラノサウルスの仲間がいたといわれています。つまり、前述の特徴をもった恐竜の化石が発見されました。石川県白山市でただ1本の歯が発見されています。
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