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不思議な結晶成長と干渉色でコレクターを魅了するビスマス結晶/【ot917】
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鉱物コレクターに人気のビスマス結晶をご紹介いたします。この不思議なフォルムと虹色の秘密を紐解きます。
ビスマスは、原子番号83番の元素です。本来は銀色ですが、一旦溶かされて固化する際に、このような不思議な形に結晶化します。ビスマスは「溶けやすい」の意から名付けられており、事実、融点は273度に過ぎません。容易に、液体になるため、再結晶しやすい鉱物と言えます。
まず、なぜこのような形になるのか、という疑問について解説します。ビスマスの結晶系は、三方晶系(少し歪な立方体状の形)です。したがって、このような立方体が連結したような形になります。結晶系を理解するには、雪の結晶を思い浮かべるといいかもしれません。雪は六角形の結晶を成します。同様に多くの化合物は結晶化(液体になった後に固化する時に起こる)するとき、一定の成長方向を持ちます。
ダンジョンのようですね。
次に、美しい色の謎を解き明かしていきましょう。人工的に付けたもの?いいえ、違います。ビスマスが結晶化する時に、表面が酸化し、薄い膜ができます。この酸化膜が虹色を発生させるのです。冷却の速度等により、色の付き方や発生の度合いが変化します。自然の成せる技なのです。このような干渉色について、 コラム「光るアンモナイトはなぜ「光る」のか?」でも解説していますので、ぜひご一読下さい。
難しい話はここまで。いろいろな角度から撮影しましたので、幻想的なビスマスワールドをお楽しみ下さい。
100円玉との比較。いかがだったでしょうか。鉱物コレクターのみならず、多くの人がビスマス結晶に魅了されるのがお分かりいただけたのではないでしょうか。表面の酸化膜が呈する色は、アンモナイトのイリデッセンス(iridescence)と同様に、光の加減や方向、質などによって万華鏡のように変化します。階段状の形がその色の変化をより一層幻想的にしています。是非一度、お手元で御覧ください。
商品スペック
商品ID | ot917 |
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年代 | |
学名 | 不思議な結晶成長と干渉色でコレクターを魅了するビスマス結晶 |
産地 | |
サイズ | 5.5cm×3cm×2cm |
商品解説 | 不思議な結晶成長と干渉色でコレクターを魅了するビスマス結晶 |
ビスマス結晶とは?
ビスマス結晶は、原子番号83番の元素であるビスマス(Bismuth)が結晶化したものです。和名は蒼鉛(そうえん)と言います。
なぜ、虹色に輝くのか?
上の写真では、さまざまな色を呈していますが、ビスマスの本来のいろは、銀白色です。写真の色は、結晶化の過程で、表面が酸化し膜ができたことに因ります(薄膜干渉)。
このよう現象をイリデッセンス(iridescence)と言います。イリデッセンス(iridescence)はビスマス結晶の酸化膜だけでなく、アンモナイトの殻やシャボン玉などで確認されます。
また、結晶化の時間(冷却される速度)によって、色は変化します。
イリデッセンス(iridescence)については、こちらのコラムを御覧ください。
なぜ、このような形になるのか?
鉱物を含む化合物には固有の結晶系を持っています。自然界でよく目にする結晶といえば、雪の六角形の結晶でしょう。水が冷却された固化する時に、自然とあの六角形を形成します。
ビスマスは、三方晶系(さんぽうしょうけい)と呼ばれる結晶系を持っています。三方晶系はいびつな立方体のような形です。ビスマスが結晶化するときには、写真のように立方体が連結するような形を成すのです。
一度、融点まで暖められ、液体となったビスマスを冷却することで、このような観賞用の結晶が作られるのです。液体にして、冷却する過程は人間が意図を持って行うものの、結晶化のプロセスは自然なもので、人の手によって造形されたのではありません。
この階段がいくつも重なっているような、面白い構造と薄膜干渉によって起こる見事な色合いが、鉱物コレクターを魅了しています。