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複数の虫が内包!恐竜時代(約1億年前)の琥珀、バーマイト(Burmite)/【ot3829】
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こちらは東南アジアミャンマー北部で採集される琥珀です。旧国名にちなんで、ビルマ琥珀、あるいはバーマイトと呼ばれます。この琥珀は、白亜紀中期(約1億年前)の木の樹液が化石化したものと考えられています。世界各地の琥珀のなかでも、とりわけ古い琥珀の一つです。また、内部には虫や植物片が内包されていることがあり、当時の環境を知る上での大きな手がかりとなります。
バーマイトはその古さに反し、比較的透明度の高い個体が含まれます。バックライトに照らされて美しく輝く様子を写真に収めました。
内部にはいくつかの昆虫が含まれています。昆虫は古生代のデボン紀までに出現し、世界中に広がりました。白亜紀にはすでに繁栄しており、各地の琥珀からその化石が発見されています。昆虫は小さく繊細なため、通常は化石として残りにくいのですが、琥珀に包まれることで酸化や風化の影響を最小限に抑えられ、このように数千万年が経過しても、なお生息時とさほど姿が変わることなく保存されます。この高い保存効果から、琥珀は古代からの「タイムカプセル」とも呼ばれます。
何やら長い植物片の一部が見られますね。
端の部分に虫が集中して見られます。小さな虫は樹液から脱出できず、そのまま琥珀の中に閉じ込められることが多いと考えられています。一方、力の強い大きな虫は樹液から逃げ出すことができるため、琥珀の中ではあまり見られない傾向にあります。
側面から撮影。この角度からは昆虫がはっきりと見えます。輪郭はもちろん、足などの細部までしっかりと保存されています。
肉眼で見ると、虫の存在には気づかないかもしれません。ぜひ高倍率のルーペをお使いください。詳しくはコラム「化石を観察するときの、ルーペの選び方」を御覧ください。
左右15ミリほどあります。
100円玉との比較。恐竜時代(約1億年前)の琥珀、バーマイトです。透明度の高い基質の中に小さな虫が見られます。
商品スペック
商品ID | ot3829 |
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年代 | 中生代白亜紀(1億3500万 -- 6600万年前) |
学名 | 複数の虫が内包!恐竜時代(約1億年前)の琥珀、バーマイト(Burmite) |
産地 | Myanmar |
サイズ | 1.5cm×0.8cm×厚0.3cm |
商品解説 | 複数の虫が内包!恐竜時代(約1億年前)の琥珀、バーマイト(Burmite) |
バーマイト(ビルマ琥珀)とは?
バーマイトは、ビルマ琥珀やカチン琥珀の名で知られ、ミャンマー北部の渓谷で発掘される約1億年前の恐竜時代に形成された琥珀です。その中には、様々な動植物が閉じ込められており、まれに恐竜の断片的な化石も見つかっています。
琥珀は樹木の樹液が化石化したものですが、その形成には少なくとも数百万年かかるとされています。バーマイトは特に古く、1億年もの時間をかけて形成されており、他の産地の琥珀と比較しても非常に貴重です。
では、このバーマイトの元となった樹液を生み出した樹木は、どのような環境に生えていたのでしょうか。
一説によれば、これらの樹木は海岸近くの熱帯雨林に生えていたと考えられています。その樹液が固まってできた樹脂は海に流され、そこで化石化したとされています。これは、琥珀の中からアンモナイトの殻やサンゴ、カキなどの海洋性生物が発見されたことに基づいています。
さらに、一部の琥珀からは淡水性の貝の化石が見つかっており、海洋だけでなく、沿岸の河川やデルタ、湖、ラグーンなどの環境も存在していたと推測されています。また、焼け焦げた植物の痕跡が含まれていることから、現代の熱帯泥炭湿地のように、当時も火災が頻繁に発生していた可能性があります。
バーマイトの中から発見される動植物の多様性は際立っており、これまでに2000種類以上が記録されています。特に多いのは昆虫で、クモやサソリ、ダニ、ハチ、アリ、ゴキブリ、シロアリ、カマキリ、コオロギ、ヤスデ、ムカデ、水生昆虫などが含まれます。また、植物も多様で、顕花植物、針葉樹、シダ、ヒカゲノカズラ類、コケ類などが確認されています。