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希少!ヤスデを内包した約1億年前の琥珀、バーマイト(Burmite)/【ot3773】
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こちらは、ミャンマー北部の渓谷で採掘される琥珀、バーマイトです。旧国名にちなんで「ビルマ琥珀」と呼ばれることもあり、地域名から「カチン琥珀」とも呼ばれます。バーマイトの特徴として最も注目すべきは、その古さです。白亜紀中期のアルビアンからセノマニアンにかけて形成されたもので、約1億年前の針葉樹が化石化したものと考えられています。この琥珀の内部にはヤスデと思われる昆虫が含まれており、バーマイトの内包物としてはかなり珍しいものです。
バーマイトを生み出した樹林については諸説ありますが、海岸近くに広がっていた熱帯雨林であったという説があります。その樹液が樹脂に変わり、海洋環境に運ばれて化石化したとも言われています。バーマイトは非常に古い琥珀であるにもかかわらず、中には非常にクリアな標本も存在します。この標本はその一例で、後ろからライトを当てると、内包物がシルエットとなって浮かび上がります。
バーマイトからは実に様々な昆虫が内包されています。一説によると、その数は2000種類を超えるとも言われています。多足類としては、ヤスデとムカデの両方が見られますが、こちらはヤスデと思われます。
肉眼で見ても非常に美しい琥珀です。バーマイトは紀元1世紀頃には、すでに中国に交易で持ち込まれていたという記録があり、2000年以上も宝石として珍重されてきたようです。
肉眼でもヤスデを確認できます。
ぜひ、高倍率のルーペを使って観察することをおすすめします。新たな世界が広がっています。詳しくはコラム「化石を観察するときの、ルーペの選び方」を御覧ください。
よく見ると細かな足が見えますね。
節も確認できます。
左右13ミリほどあります。
100円玉との比較。ヤスデを内包した希少なバーマイトです。
商品スペック
商品ID | ot3773 |
---|---|
年代 | 中生代白亜紀(1億3500万 -- 6600万年前) |
学名 | 希少!ヤスデを内包した約1億年前の琥珀、バーマイト(Burmite) |
産地 | Myanmar |
サイズ | 1.3cm×0.8cm×最厚部0.3cm |
商品解説 | 希少!ヤスデを内包した約1億年前の琥珀、バーマイト(Burmite) |
バーマイト(ビルマ琥珀)とは?
バーマイトは、ビルマ琥珀やカチン琥珀の名で知られ、ミャンマー北部の渓谷で発掘される約1億年前の恐竜時代に形成された琥珀です。その中には、様々な動植物が閉じ込められており、まれに恐竜の断片的な化石も見つかっています。
琥珀は樹木の樹液が化石化したものですが、その形成には少なくとも数百万年かかるとされています。バーマイトは特に古く、1億年もの時間をかけて形成されており、他の産地の琥珀と比較しても非常に貴重です。
では、このバーマイトの元となった樹液を生み出した樹木は、どのような環境に生えていたのでしょうか。
一説によれば、これらの樹木は海岸近くの熱帯雨林に生えていたと考えられています。その樹液が固まってできた樹脂は海に流され、そこで化石化したとされています。これは、琥珀の中からアンモナイトの殻やサンゴ、カキなどの海洋性生物が発見されたことに基づいています。
さらに、一部の琥珀からは淡水性の貝の化石が見つかっており、海洋だけでなく、沿岸の河川やデルタ、湖、ラグーンなどの環境も存在していたと推測されています。また、焼け焦げた植物の痕跡が含まれていることから、現代の熱帯泥炭湿地のように、当時も火災が頻繁に発生していた可能性があります。
バーマイトの中から発見される動植物の多様性は際立っており、これまでに2000種類以上が記録されています。特に多いのは昆虫で、クモやサソリ、ダニ、ハチ、アリ、ゴキブリ、シロアリ、カマキリ、コオロギ、ヤスデ、ムカデ、水生昆虫などが含まれます。また、植物も多様で、顕花植物、針葉樹、シダ、ヒカゲノカズラ類、コケ類などが確認されています。