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羽虫を内包!恐竜時代、約1億年前に起源を持つ極めて古い琥珀、バーマイト(Burmite)/【ot3703】
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ミャンマーで産出する貴重な琥珀がバーマイトです。この名前は、かつての国名であるビルマ(ミャンマーの旧称)に由来しています。一部ではビルマイトとも呼ばれますが、一般的にはバーマイトと呼ばれることが多いです。ご覧のように内部に虫が内包されています。
全体像を御覧ください。虫を観察するためには高倍率のルーペが必要です。詳しくはコラム「化石を観察するときの、ルーペの選び方」を御覧ください。
琥珀は、樹液が化石化したものです。琥珀が化石と言われると驚く人もいますが、化石とは古生物の遺骸やその活動の痕跡が石化したものを指しますので、その意味では琥珀も確かに化石なのです。樹木が傷ついたり、自然に樹液を分泌することがあります。分泌された樹液は徐々に硬い樹脂へと変化していきます。化学的にも変化し、水分や揮発成分が失われより固くなります。少なくとも数百万年が経過し、完全に固まると琥珀として知られるこの半透明の物体になります。琥珀は通常、最低でも数百万年から数千万年かけて地層の中で形成されます。バーマイトはその中でも特別古く、なんと約1億年前の針葉樹の樹液が起源とされています。1億年前といえば、大地を恐竜が闊歩していた時代であり、世界広しといえど、ここまで古い琥珀は決して多くありません。古い琥珀でありながら、一定の透明度を維持しており、バックライトを照射すると、美しく輝きます。
琥珀の内部には多数のインクルージョン(内包物)が見られます。樹液がまだ半液体の状態のときに、虫や植物片を取り込み、そのまま化石化したと考えられています。大型の虫が少ないのは、樹液の粘性から脱出しやすかったからと考えられています。
インクルージョンは、その時代の環境を知るための重要な手がかりになります。琥珀に閉じ込められた昆虫や植物の種類を分析することで、琥珀が形成された当時の動植物相や気候条件を解明することが可能です。昆虫は生物史の初期から存在しているため、現代の昆虫と比較することで進化の過程を探ることもできます。実際に、ロンドン自然史博物館で大きなバーマイトが研究され、その内部から白亜紀にしか存在しないインクルージョンが発見されたことで、その琥珀が非常に古いものであることが明らかになりました。
この琥珀には、翅の脈が残った羽虫が見られます。琥珀の内部で保護されていなければ、このような小さな虫が化石化するのは非常に難しいです。琥珀は樹脂でできており、生物を保護する力があります。この高い保存効果が、「古代からのタイムカプセル」と呼ばれる理由です。
バックライトを当てなければこのように見えます。
左右18ミリほどです。
100円玉との比較。約1億年前に起源を持つ極めて古い琥珀、バーマイトです。
商品スペック
商品ID | ot3703 |
---|---|
年代 | 中生代白亜紀(1億3500万 -- 6600万年前) |
学名 | 羽虫を内包!恐竜時代、約1億年前に起源を持つ極めて古い琥珀、バーマイト(Burmite) |
産地 | Myanmar |
サイズ | 1.8cm×1.4cm×厚0.4cm |
商品解説 | 羽虫を内包!恐竜時代、約1億年前に起源を持つ極めて古い琥珀、バーマイト(Burmite) |
この商品を購入されたお客様のお声
昔から憧れていた白亜紀の虫入りの琥珀が届きました。良いルーペが欲しくなりました。夜に眺めてロマンを感じています。ありがとうございました。
富山県/男性
バーマイト(ビルマ琥珀)とは?
バーマイトは、ビルマ琥珀やカチン琥珀の名で知られ、ミャンマー北部の渓谷で発掘される約1億年前の恐竜時代に形成された琥珀です。その中には、様々な動植物が閉じ込められており、まれに恐竜の断片的な化石も見つかっています。
琥珀は樹木の樹液が化石化したものですが、その形成には少なくとも数百万年かかるとされています。バーマイトは特に古く、1億年もの時間をかけて形成されており、他の産地の琥珀と比較しても非常に貴重です。
では、このバーマイトの元となった樹液を生み出した樹木は、どのような環境に生えていたのでしょうか。
一説によれば、これらの樹木は海岸近くの熱帯雨林に生えていたと考えられています。その樹液が固まってできた樹脂は海に流され、そこで化石化したとされています。これは、琥珀の中からアンモナイトの殻やサンゴ、カキなどの海洋性生物が発見されたことに基づいています。
さらに、一部の琥珀からは淡水性の貝の化石が見つかっており、海洋だけでなく、沿岸の河川やデルタ、湖、ラグーンなどの環境も存在していたと推測されています。また、焼け焦げた植物の痕跡が含まれていることから、現代の熱帯泥炭湿地のように、当時も火災が頻繁に発生していた可能性があります。
バーマイトの中から発見される動植物の多様性は際立っており、これまでに2000種類以上が記録されています。特に多いのは昆虫で、クモやサソリ、ダニ、ハチ、アリ、ゴキブリ、シロアリ、カマキリ、コオロギ、ヤスデ、ムカデ、水生昆虫などが含まれます。また、植物も多様で、顕花植物、針葉樹、シダ、ヒカゲノカズラ類、コケ類などが確認されています。