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はっきりと視認できる大きな羽虫を内包した、恐竜時代の極めて古い琥珀、バーマイト(Burmite)/【ot3698】
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こちらはミャンマー産の琥珀、バーマイトです。英語ではBurmiteと呼ばれ、旧国名のビルマにちなんで名付けられています。カタカナ読みでビルマイトと呼ばれることもありますが、一般的にはバーマイトと呼ばれます。バーマイトは非常に古い琥珀であり、約1億年前の針葉樹の樹液が化石化したものと考えられています。とても古い琥珀でありながら、中にはご覧のように非常に透明度の高いものもあります。また、写真のように虫を内包していることがあり、当時の環境を知る上でも価値が高いとされています。
写真の左下には、はっきりと視認できる比較的大きな虫が内包されています。バーマイトには古生物の化石が含まれていることがあり、琥珀のインクルージョン(内包物)は外部環境の影響を受けにくく、傷みにくいため、一般的に保存状態が良好です。
こちらには植物片のようなものが見られます。小さな球体が連なった構造体が確認できます。
ご覧のように非常に透明度が高く、後方から光を当てると、明るく輝きます。また、虫がシルエットとして浮かび上がります。
ルーペを用いずとも虫を確認できます。
ただ、ぜひ高倍率のルーペを用いて御覧ください。ご覧のように、翅脈まで確認することができます。詳しくはコラム「化石を観察するときの、ルーペの選び方」を御覧ください。
細い足まで保存されています。このような高い保存効果から、琥珀は「古代からのタイムカプセル」と称されることがあります。
こちらには気泡が残されています。多少の空気交換は継続的に行われるでしょうから、当時の空気を含んでいるとは流石に考えづらいですが、夢見ることは自由ですね。
左右15ミリほどの琥珀です。
100円玉との比較。恐竜時代の極めて古い琥珀、バーマイトです。
商品スペック
商品ID | ot3698 |
---|---|
年代 | 中生代白亜紀(1億3500万 -- 6600万年前) |
学名 | はっきりと視認できる大きな羽虫を内包した、恐竜時代の極めて古い琥珀、バーマイト(Burmite) |
産地 | Myanmar |
サイズ | 1.5cm×0.9cm×厚0.3cm |
商品解説 | はっきりと視認できる大きな羽虫を内包した、恐竜時代の極めて古い琥珀、バーマイト(Burmite) |
バーマイト(ビルマ琥珀)とは?
バーマイトは、ビルマ琥珀やカチン琥珀の名で知られ、ミャンマー北部の渓谷で発掘される約1億年前の恐竜時代に形成された琥珀です。その中には、様々な動植物が閉じ込められており、まれに恐竜の断片的な化石も見つかっています。
琥珀は樹木の樹液が化石化したものですが、その形成には少なくとも数百万年かかるとされています。バーマイトは特に古く、1億年もの時間をかけて形成されており、他の産地の琥珀と比較しても非常に貴重です。
では、このバーマイトの元となった樹液を生み出した樹木は、どのような環境に生えていたのでしょうか。
一説によれば、これらの樹木は海岸近くの熱帯雨林に生えていたと考えられています。その樹液が固まってできた樹脂は海に流され、そこで化石化したとされています。これは、琥珀の中からアンモナイトの殻やサンゴ、カキなどの海洋性生物が発見されたことに基づいています。
さらに、一部の琥珀からは淡水性の貝の化石が見つかっており、海洋だけでなく、沿岸の河川やデルタ、湖、ラグーンなどの環境も存在していたと推測されています。また、焼け焦げた植物の痕跡が含まれていることから、現代の熱帯泥炭湿地のように、当時も火災が頻繁に発生していた可能性があります。
バーマイトの中から発見される動植物の多様性は際立っており、これまでに2000種類以上が記録されています。特に多いのは昆虫で、クモやサソリ、ダニ、ハチ、アリ、ゴキブリ、シロアリ、カマキリ、コオロギ、ヤスデ、ムカデ、水生昆虫などが含まれます。また、植物も多様で、顕花植物、針葉樹、シダ、ヒカゲノカズラ類、コケ類などが確認されています。