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植物の根なのか?それとも動物の毛か?興味深い糸のような組織が見られる、約1億年前の琥珀、バーマイト(Burmite)/【ot3346】
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こちらはミャンマー北部の山間部で採掘された琥珀、バーマイトです。約1億年前の木の樹液が化石化したものと言われています。世界各地の琥珀産地の中でも非常に古い琥珀の一つです。恐竜時代の琥珀としても有名です。内部には様々な内包物が含まれています。細かな毛のようなものが含まれている点が非常に興味深いですね。
バーマイトの特徴は、他の産地の琥珀に比べてインクルージョン(内包物)が多様であることです。昆虫や植物、時には恐竜の断片的な部位が含まれていることもあります。
こちらの琥珀には中央に大きな黒い断片があり、おそらく植物や木の一部だと考えられます。その断片を境に、写真の下側には毛のような組織を含むさまざまな植物片が見られます。上側とは少し異なる雰囲気があるのが興味深いですね。
琥珀に閉じ込められると、酸化や風化などの外部環境の影響を受けにくくなります。まるでホルマリン漬けのように、長い時間が経過しても当時の姿を保ち続けるため、この保存効果から「古代からのタイムカプセル」とも呼ばれることもあります。
こちらは、おそらく虫だと思われます。足や胴体、頭部などの輪郭が保存されていますね。ぜひ、30倍を超える高倍率のルーペを用いて御覧ください。詳しくはコラム「化石を観察するときの、ルーペの選び方」を御覧ください。
このあたりには、毛のようにも、あるいは植物の根のようにも見える興味深い組織が見られますね。
この絡み合った糸のような組織は一体何なのでしょうか。もし動物の体毛だとしたら、想像が膨らみますね。
長方形にカットされています。
左右18ミリほどあります。
100円玉との比較。植物の根でしょうか?それとも動物の毛かもしれません。興味深い糸のような組織が保存されています。
商品スペック
商品ID | ot3346 |
---|---|
年代 | 中生代白亜紀(1億3500万 -- 6600万年前) |
学名 | 植物の根なのか?それとも動物の毛か?興味深い糸のような組織が見られる、約1億年前の琥珀、バーマイト(Burmite) |
産地 | Myanmar |
サイズ | 1.8cm×0.7cm×厚0.3cm |
商品解説 | 植物の根なのか?それとも動物の毛か?興味深い糸のような組織が見られる、約1億年前の琥珀、バーマイト(Burmite) |
バーマイト(ビルマ琥珀)とは?
バーマイトは、ビルマ琥珀やカチン琥珀の名で知られ、ミャンマー北部の渓谷で発掘される約1億年前の恐竜時代に形成された琥珀です。その中には、様々な動植物が閉じ込められており、まれに恐竜の断片的な化石も見つかっています。
琥珀は樹木の樹液が化石化したものですが、その形成には少なくとも数百万年かかるとされています。バーマイトは特に古く、1億年もの時間をかけて形成されており、他の産地の琥珀と比較しても非常に貴重です。
では、このバーマイトの元となった樹液を生み出した樹木は、どのような環境に生えていたのでしょうか。
一説によれば、これらの樹木は海岸近くの熱帯雨林に生えていたと考えられています。その樹液が固まってできた樹脂は海に流され、そこで化石化したとされています。これは、琥珀の中からアンモナイトの殻やサンゴ、カキなどの海洋性生物が発見されたことに基づいています。
さらに、一部の琥珀からは淡水性の貝の化石が見つかっており、海洋だけでなく、沿岸の河川やデルタ、湖、ラグーンなどの環境も存在していたと推測されています。また、焼け焦げた植物の痕跡が含まれていることから、現代の熱帯泥炭湿地のように、当時も火災が頻繁に発生していた可能性があります。
バーマイトの中から発見される動植物の多様性は際立っており、これまでに2000種類以上が記録されています。特に多いのは昆虫で、クモやサソリ、ダニ、ハチ、アリ、ゴキブリ、シロアリ、カマキリ、コオロギ、ヤスデ、ムカデ、水生昆虫などが含まれます。また、植物も多様で、顕花植物、針葉樹、シダ、ヒカゲノカズラ類、コケ類などが確認されています。