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縦線にご注目!古生代石炭紀に繁栄した巨木、カラミテス(Calamites)の樹皮の化石/【ot3230】
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こちらは古代の巨木、カラミテスの樹皮の化石です。カラミテスは成長すると樹高が10メートルを超えたとされる高木で分類上は「シダ」になります。ただ、我々が知るシダとは似ても似つかぬ樹木でした。カラミテスが繁栄したのは恐竜が誕生するはるか前の古生代石炭紀。この時代には地球の気温は高く湿潤でした。成長するのに多くの水分を必要とするシダの仲間にとっては最適の時代でした。そんな環境の中、カラミテスは信じられないほど巨大な樹木へと成長したのでした。
またその樹皮も特徴的で、ご覧のように伸長方向に明瞭なラインが刻まれています。また同時期に大繁栄したレピドデンドロンというリンボクの仲間もいました。レピドデンドロンも特徴的な樹皮を持っており、見ればすぐにそれと分かります。これらの巨木は石炭の原料だと考えられています。詳しくはコラム「産業革命の原動力となったのは石炭紀に大発展したあの植物」を御覧ください。
この時代には現世の中心的な植物である種子植物はさほど繁栄していませんでした。カラミテスをはじめとして多くの植物は種子を持たず胞子による受精で、胞子が届く短い範囲でしか繁栄できませんでした。そのため、水辺から遠く離れた地域では見られなかったと考えられています。
カラミテスの樹皮の特徴が明瞭にあらわれています。
特徴的な樹皮のラインをアップで撮影しました。
左右7センチ。
100円玉との比較。古生代石炭紀に繁栄した巨木、カラミテスの樹皮の化石です。
商品スペック
商品ID | ot3230 |
---|---|
年代 | 古生代石炭紀(3億6700万 -- 2億8900万年前) |
学名 | 縦線にご注目!古生代石炭紀に繁栄した巨木、カラミテス(Calamites)の樹皮の化石 |
産地 | Pennsylvania, U.S.A. |
サイズ | 7cm×3.9cm×厚1.8cm |
商品解説 | 縦線にご注目!古生代石炭紀に繁栄した巨木、カラミテス(Calamites)の樹皮の化石 |
カラミテス(Calamites)とは?
カラミテス(Calamites)とは?
産地 | 北アメリカ・ヨーロッパ |
時代 | 石炭紀~ペルム紀(約3億6700万~2億8900万年前) |
分類 | シダ植物トクサ類 |
全長 | 30メートル |
名前の由来 | 《アシ》から |
特徴 | 節のある茎 |
どうして30mと巨大なの!?
カラミテスという植物は、石炭紀という時代に栄えました。石炭紀とは、名前のごとく、現在私たちがエネルギーとしてお世話になっている石炭が大量に出てくる地層の時代をいいます。このころの地球は、年間を通してあまり気候の変化はなく、一年中熱帯気候であったといわれています。そうすると、森林もたくさん増え、大気の中の酸素濃度も上がりました。現在は21%といわれる酸素濃度が、当時は35%もあったそうです。植物や動物が大きくなる環境が整ったのが、石炭紀でした。カラミテスは、だからこそ30mという巨大な成長を遂げたのです!
カラミテスと生きた動物たち
カラミテスが繁栄した時代は、何もかもが巨大でした。みなさんは宮崎駿監督の映画「風の谷のナウシカ」にでてくる大きなトンボを知っていますか?実は、あの巨大なトンボ、石炭紀に現れた史上最大の昆虫「メガネウラ」をモチーフにしていると考えられています。羽を広げた長さは何と60cm!他にもゴキブリやナナフシの祖先といわれている体長12cmのプロトファスマとよばれる昆虫もいました。石炭紀を覗いたら、きっと巨大の国にいったみたいな感覚におそわれるでしょうね。