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およそ1億年前のシリアゲムシ目の昆虫が眠る琥珀、バーマイト(Burmite)/【ot3223】
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こちらはミャンマーの北部で発見される希少な琥珀、通称バーマイトです。バーマイトは、琥珀の一種で、約1億年前のものとされる、大変古い琥珀です。古いのにも関わらず、保存状態が非常によく、また、まれに古代の昆虫や節足動物などが含まれていることもあります。こちらはその好例です。ご覧の虫はシリアゲムシ目に属する羽虫と考えられます。
バーマイトを始めとする琥珀は針葉樹の樹脂(樹液)の化石です。樹液に絡め取られた古代の虫がそのまま琥珀のなかで化石になることがあります。琥珀に守られ傷まないので保存状態は大変良好です。
シリアゲ虫は細身の体に羽を持ち、吻部(口)は少し突き出しています。昆虫などを捕食する肉食性で、恐竜が誕生する前の古生代末期頃にはすでに生息が確認されています。
バーマイトはおよそ1億年前の樹液に起源を持つ琥珀であり、これほど古い琥珀は世界中でもさほど多くありません。また、古いにもかかわらず透明度が高いため、内包物を視認しやすく、昆虫などを見つけやすい特徴があります。1億年前は恐竜が大地を闊歩していた時代であり、その時の虫が内包されているという点で、コレクターにとっては大変魅力的な琥珀です。
ご覧のように翅脈まで明瞭に保存されています。
多数の有機物が内包されています。
バーマイトの内部をのぞくには、高倍率のルーペが必要です。詳しくはコラム「化石を観察するときの、ルーペの選び方」を御覧ください。
およそ12ミリのバーマイトです。
100円玉との比較。およそ1億年前のシリアゲムシ目の昆虫が眠る琥珀、バーマイトです。
商品スペック
商品ID | ot3223 |
---|---|
年代 | 中生代白亜紀(1億3500万 -- 6600万年前) |
学名 | およそ1億年前のシリアゲムシ目の昆虫が眠る琥珀、バーマイト(Burmite) |
産地 | Myanmar |
サイズ | 1.2cm×0.8cm×厚0.3cm |
商品解説 | およそ1億年前のシリアゲムシ目の昆虫が眠る琥珀、バーマイト(Burmite) |
バーマイト(ビルマ琥珀)とは?
バーマイトは、ビルマ琥珀やカチン琥珀の名で知られ、ミャンマー北部の渓谷で発掘される約1億年前の恐竜時代に形成された琥珀です。その中には、様々な動植物が閉じ込められており、まれに恐竜の断片的な化石も見つかっています。
琥珀は樹木の樹液が化石化したものですが、その形成には少なくとも数百万年かかるとされています。バーマイトは特に古く、1億年もの時間をかけて形成されており、他の産地の琥珀と比較しても非常に貴重です。
では、このバーマイトの元となった樹液を生み出した樹木は、どのような環境に生えていたのでしょうか。
一説によれば、これらの樹木は海岸近くの熱帯雨林に生えていたと考えられています。その樹液が固まってできた樹脂は海に流され、そこで化石化したとされています。これは、琥珀の中からアンモナイトの殻やサンゴ、カキなどの海洋性生物が発見されたことに基づいています。
さらに、一部の琥珀からは淡水性の貝の化石が見つかっており、海洋だけでなく、沿岸の河川やデルタ、湖、ラグーンなどの環境も存在していたと推測されています。また、焼け焦げた植物の痕跡が含まれていることから、現代の熱帯泥炭湿地のように、当時も火災が頻繁に発生していた可能性があります。
バーマイトの中から発見される動植物の多様性は際立っており、これまでに2000種類以上が記録されています。特に多いのは昆虫で、クモやサソリ、ダニ、ハチ、アリ、ゴキブリ、シロアリ、カマキリ、コオロギ、ヤスデ、ムカデ、水生昆虫などが含まれます。また、植物も多様で、顕花植物、針葉樹、シダ、ヒカゲノカズラ類、コケ類などが確認されています。