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クッキリ、かつ立体的!古生代石炭紀のシダ植物の化石/【ot1211】
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ドドン!と効果音が聞こえてきそうな、大きなサイズのシダ植物の葉の化石です。
ノジュールに近い産状だったと思われます。化石として残ったのは凸側。シダの輪郭はもちろん厚みや形状まで立体的に保存されている、非常に珍しい化石です。
輪郭だけ保存されている標本は少なくありませんが、このサイズで、立体的に葉の構造を見て取れるものは希少です。
背面はこのような感じです。全体的に鉄分の侵入により赤に染まっています。
それにしても、この膨らみは凄い。特筆すべきものがあります。
葉が落下して化石化したのか、それとも木全体が土中に埋もれた結果化石化したのかまでは不明ですが、多数の枝茎葉が群集しています。
よく見ると、層担っていることは解ります。何重にも折り重なって堆積したのでしょう。
こちらには一部別種の植物の葉のようなものが見られます。
古生代石炭紀は、シダ化石が地球史上、最も発展した時期です。18世紀の産業革命を支えた石炭の原料となったのは、他でもないシダ類です。現世のシダとは種類が異なり、樹高数十メートルに達した巨大な木生シダと言われるものでした。詳しくはコラム「産業革命の原動力となったのは石炭紀に大発展したあの植物」を御覧ください。
3億円前のシダの葉とは思えないほど、状態の良い標本です。
100円玉と比較。横幅22cm。
商品スペック
商品ID | ot1211 |
---|---|
年代 | 古生代石炭紀(3億6700万 -- 2億8900万年前) |
学名 | クッキリ、かつ立体的!古生代石炭紀のシダ植物の化石 |
産地 | Pennsylvania, U.S.A. |
サイズ | 母岩含め全体 幅22cm×奥行13.5cm×厚1.8cm |
商品解説 | クッキリ、かつ立体的!古生代石炭紀のシダ植物の化石 |
10分で分かる植物の進化とは?
植物とは、光合成を行い、成長し、維持する栄養を生成する生物のことです。
現在もっとも進化しているとされる植物は被子植物(日本人が大好きな桜など)ですが、もとは、先カンブリア時代に誕生した藻類(そうるい)に遡ります。
その歴史を簡単に振り返ってみましょう。
植物の歴史は動物の歴史よりもはるかに長くさらに遡ります。
先カンブリア時代(約20億年前)には、すでに水中に藻類(そうるい)が出現していました。
古代より絶えることなく生きている生物種のことを、「生きた化石」などといいます(シーラカンス、ウミユリなど)が、植物は生きた化石の宝庫といえます。恐竜が地球に誕生するはるか前から、絶えることなく、地球上に生息し続けています。
最初の植物、藻類。(先カンブリア時代)
藻類は、水中で生活します。茎、根、葉っぱの区別はありません。体全体で栄養素を吸収して生息しています。先カンブリア時代から出現し、現世まで絶えることなく、生息しています。
地上で生活を始めたコケ類。(古生代オルドビス紀)
古生代オルドビス紀に入ると、コケ類が出現します。コケ類は、これまでの水中生活(藻類)から、陸上へと生活の場を広げました。とはいっても、湿った場所にしか生息できません。
大繁栄を遂げたシダ類。石炭の原料となった。(古生代石炭紀)
古生代石炭紀に入ると、シダ類が大繁栄します。はじめて、根、茎、葉っぱに分化した組織を持ち、栄養分を根から効率的に取り込むために、維管束(いかんそく)を持っていました。効率的に栄養素を取り込めるようになり、水の近くからやや離れても生息できるようになり、大繁栄を遂げました。大量に生息したシダ類は、石炭となり、人類の産業革命のきっかけとなったことは周知の事実です。コラム:シダ類と産業革命も合わせてお読みください。
種を持った初めての植物、裸子植物が誕生。(古生代ペルム紀)
恐竜の時代、古生代ペルム紀に入ると、種(たね)をもった植物が誕生します。裸子植物です(藻類、コケ類、シダ類は、胞子によって繁殖します)。硬い表皮で覆われた種が動物や自然環境によって遠方に運搬され、容易に勢力範囲を伸ばすことができるようになりました。
現在最も進化した植物、被子植物が誕生。(中生代ジュラ紀)
恐竜の時代、中生代ジュラ紀に入ると被子植物が誕生します。被子植物とは、胚珠(はいしゅ)が子房で覆われている植物のことです。子房は最終的に果実へと成長するため、容易に動物等に捕食され、その結果、種子を効率的に遠方に運搬できるようになりました。