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プレゼントにいかがでしょうか?白亜紀の北アフリカのボス、野太いスピノサウルス(Spinosaurus)の歯化石。上質のエナメル質にもご注目。/【di1203】
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こちらは史上最大級の肉食恐竜の一つ、スピノサウルスの歯化石です。スピノサウルスといえば、米国2001年公開の映画「ジュラシック・パークⅢ」を想起する人も多いのではないでしょうか。ティラノサウルス・レックスの頭部に噛み付き、振り回したのち、足蹴にするシーンは圧巻でした。そんなヒーロー顔負けの活躍のおかげで、スピノサウルスの名は一気に広まり、今や、人気恐竜のトップ10には確実に入ってくるようになりました。
とはいえ、その全貌は未だに明らかになっていません。近年は徐々に化石が見つかり、研究が急ピッチで進んでいます。思っていた以上に水棲生活に適応していたことや、意外に細身だった可能性も指摘されています。まだまだ謎多き恐竜ではありますが、今後、どのような姿で登場するのか、楽しみでなりません。さて、この歯化石の話をしましょう。御覧ください、エナメル質の保存状態は極めて良好です。モロッコ産の化石は比較的風化が進んでいることが多く、傷みが激しいのですが、本標本は大変良好です。細かい模様も把握できますし、ぜひルーペでのぞいてみて下さい。
化石というものは長く地面より下の岩石中に埋まっていたものです。長くといっても、本当に長く、スピノサウルスの歯化石の場合は1億年近く、堆積していたことになります。どのような岩石中に埋まっているかによって、化石の色も変わります。物凄くシンプルに言ってしまえば、埋まっている岩石の色に似てくるのです。この化石は実に渋い黒っぽい色をしています。それでいて、やや光沢を備えています。この光沢は人工的なものではなく、歯化石本来のエナメル質です。表面から風化するのが普通で、通常はこの部分が剥げて、ゴツゴツしているのですが、この化石はつやつやしています。
こちらは一部エナメル質が剥げていますが、それでも上々の保存状態と言えるでしょう。根本の白色の部分は歯根(しこん)と呼ばれます。我々人間の歯化石も歯茎のなかに眠っている部分がありますね。あれが歯根です。
それにしても、このエナメル質は美しいなぁ。
こちらには稜線があります。ティラノサウルス・レックスやカルカロドントサウルスのような少なくとも少しは獲物を切り裂く機能を持った歯化石には、歯に鋭利な部位があります。一方で、本標本、スピノサウルスの歯化石の場合には、稜線がある場合とない場合があります。この標本はご覧のように「ある」タイプです。あるなしがどのように決まるのかは存じませんが、おそらくは歯の生える部位によって異なるのではないかと推察しています。スピノサウルスの歯化石の場合は、獲物を突き刺してホールドすることが主たる目的でしょうから、切り裂くための稜線はそれほど必要ないのでしょう。歯化石の形状や特徴で、その生物が食性(何を食べていたのか)をある程度、推測することが可能です。詳しくはコラム「恐竜の歯化石から、何を食べていたか分かる!?」をご覧ください。
100円玉との比較。長い方の辺に沿って計測して6センチ、根本周り7センチという立派な歯化石です。実物の印象は「太っ」という感じ。
商品スペック
商品ID | di1203 |
---|---|
年代 | 中生代白亜紀(1億3500万 -- 6600万年前) |
学名 | プレゼントにいかがでしょうか?白亜紀の北アフリカのボス、野太いスピノサウルス(Spinosaurus)の歯化石。上質のエナメル質にもご注目。 |
産地 | Morocco |
サイズ | ロングカーブ計測6cm 周長7.1cm |
商品解説 | プレゼントにいかがでしょうか?白亜紀の北アフリカのボス、野太いスピノサウルス(Spinosaurus)の歯化石。上質のエナメル質にもご注目。 |
スピノサウルスとは?
スピノサウルスの歯の特徴
例えるなら、「かっちかちの石のたけのこ」です。見た目はたけのこみたいでやわらかそうですが、手にするとずっしり重くて冷たいです。こんな尖った石のような歯が古代の水辺で毎日のように魚に突き刺さりまくっていたとは・・・。魚も即死どころのさわぎではなく、一瞬でこの石のたけのこが何本もささり原型をとどめていなかったことでしょう。
スピノサウルスの名前の由来
トゲのあるトカゲの意味。1915年にエジプトで発見。ジュラシックパーク3でティラノサウルスとの一戦以来人気が爆発。
スピノサウルスのサイズ
実は肉食恐竜最大の17m(ティラノサウルスは13m)。体重は4トン。
スピノサウルスの特徴
ワニのような細長い鼻面で、背中には1.8メートルにもなる大きな帆をもつ。この帆は脊椎骨から一本一本直接延長したもので、それらを皮膚がつないでいる(うちわのような構造)。雄同士の威嚇、体温調整の役目があったとされる。
スピノサウルスの食性
口元はワニのような形状をしていることから、魚食性だったと考えられてる。歯の化石はセレーションがなく表面に溝があり魚などを串刺ししやすい構造になっている。
ちなみにかつてはセレーションがないことから肉食でもスカベンジャー(死肉食者)とされていたが、最近になって顎の先端部分が見つかり、ワニのような口をしていたことが分かった。
画像「スピノサウルス」『フリー百科事典ウィキペディア日本語版』。URL:http://ja.wikipedia.org
スピノサウルスの化石は多くが第2次大戦で失われてしまったので、まだまだ全身の復元は進んでいない。
スピノサウルスのかぎ爪
肉食恐竜らしい獰猛なカギ爪は「つかんだ獲物は逃がさない」といわんばかりの湾曲具合。当店でも取り扱っています。
左からスピノサウルス、ギガノトサウルス、カルカロドントサウルス、ティラノサウルス、マプサウルス
画像「スピノサウルス」『フリー百科事典ウィキペディア日本語版』。URL:http://ja.wikipedia.org