- 化石セブン【HOME】
- 化石販売
- アンモナイトの仲間の化石販売
- 虹色アンモナイトの化石販売
- 二体ともに最上級の保存状態。年々希少になるイングランド産サマーセット産フィロセラス(Psiloceras)
二体ともに最上級の保存状態。年々希少になるイングランド産サマーセット産フィロセラス(Psiloceras)/【an1424】
日本全国送料0円 この商品について質問する 探して欲しい商品がある
SOLD OUT 売却済み | スマホ向けサイトのトップページはこちら
こちらはイングランドの南西部、サマーセット産のアンモナイト、フィロセラス(Psiloceras)です。
こちらの標本は2体のフィロセラスが居るマルチプレート。
フィロセラスはこの薄い平板状の外形でよく知られています。フィロセラスと言っても、PhyllocerasではなくPsilocerasのほうです。いずれも日本語読みではフィロセラスとなりますが、それぞれ別の科に分類されます。
Psilocerasは薄い平板状の外形をしています。Psiloceras科には12の属があり、Psilocerasはその中の属の一つです(科名と同じ属名)。Psiloceras科のアンモナイトは世界中から採集されますが、ほとんどがこちらの標本のように薄く平板状の外形をしています。
そんなPsilocerasのなかでも、イングランド・サマーセット産の標本は多くのコレクターを魅了しています。その魅力をいくつかご紹介しましょう。
まずはご覧の通り美しい遊色を呈すること。遊色とは、光の干渉(かんしょう)により、アンモナイトの殻が様々な色に輝く現象のことです。詳しくは、コラム(光るアンモナイトはなぜ「光る」のか?)を御覧ください。
角度を変えると色が万華鏡のように変化します。サマーセット産の標本の遊色は靄の奥に見える車のヘッドライトのような渋い輝きが特徴です。
赤く染まったPsiloceras。
中心(ヘソ)まで欠けること無く残されています。
もう一つの特徴がきめ細かい黒い母岩。
カラフルなPsilocerasとそれを保持する黒っぽい母岩の組み合わせを見れば、すぐにサマーセット産の標本だと分かります。
保存状態は極めて良好。これほどの個体は早々入手できません。Psilocerasの上質標本は年々その数を減らしています。
非常に細い肋(ろく)が繰り返し入っているのも特徴の一つです。肋(ろく)とは本来アバラ骨を表す言葉で、アンモナイトの殻に断続的刻まれた脈のことを指します。
開口部の入り口も狭いので、そこに収まる軟体部もきっとスリムだったのでしょう。
100円玉との比較。どちらのPsilocerasも甲乙つけがたい保存状態です。2体ともに最上級の保存状態を持つマルチプレート化石は滅多に手に入りません。
商品スペック
商品ID | an1424 |
---|---|
年代 | 中生代ジュラ紀(1億9500万 -- 1億3500万年前) |
学名 | 二体ともに最上級の保存状態。年々希少になるイングランド産サマーセット産フィロセラス(Psiloceras) |
産地 | Somerset, England |
サイズ | 本体直径5cm 4.3cm / 母岩含め全体 21cm×10.5cm×厚1.6cm |
商品解説 | 二体ともに最上級の保存状態。年々希少になるイングランド産サマーセット産フィロセラス(Psiloceras) |
この商品を購入されたお客様のお声
渋カッコいいイリデッセンスをもつアンモが2体も観察できるマルチプレート。黒い頁岩にカラフルな渦が映え、とても美しいです。いつかカロセラスも手に入れ、並べて展示したいと思います。
香川県/男性
有色するアンモナイトとは?
遊色するアンモナイト
アンモナイト中で光るアンモナイトを「遊色アンモナイト」とよびます。これらはアンモナイト表面にアラゴナイトと呼ばれる層がくっついて化石化しています。アラゴナイトというのは鉱物の名前で、日本ではあられ石(霰石)ともいいます。主成分は炭酸カルシウムです。
炭酸カルシウムと聞いて馴染み深いのは、あの黒板に用いるチョークです。チョークは非常にもろく、すぐに削れるといった特徴があります。炭酸カルシウムは他にも貝殻や鶏の卵の殻、そして石灰岩や大理石の主成分でもあります。全く同じ成分ではないですが、それらと似たような成分で成り立っているのがアラゴナイトです。これで光るのですから不思議です。アンモナイトが光るには、アラゴナイトという鉱物の層に加えて、もう一つ「キチン質」とよばれる層が重なりあう必要があります。「キチン質」というのは、カニやエビなどの甲殻類や、節足動物の外側の皮と同じような成分でできた層のことです。
アンモナイトの表面では、このキチン質の層とアラゴナイトの層が交互に重なりあって積み重なっています。これらの層に光りが当たったとき、異なった層に光がぶつかると、光のさす方向が変わります。これを「光の屈折」といいます。光の屈折でおこる自然現象の例でいうと、虹が一番わかりやすいかもしれません。突如空に7色のカラーが現れるのも、太陽光と空中の水滴の光の屈折によっておこる現象です。
イギリス産虹色アンモナイト
イギリス産で有名な虹色アンモナイトにカロセラスとフィロセラスがあります。イギリス虹色アンモナイトを語るうえで、欠かせないのが、時代区分「ヘッタンジアン」です。このヘッタジアンに、虹色アンモナイトは現れました。
ヘッタンジアンはジュラ紀の最前期にあたる1億9960万年前から1億9650万年前の約300万年間の期間です。ヘッタジアンについてもう少し説明しましょう。ヘッタジアンに、イングランドのリアス式海外として世界的に有名なブルーリアスが生成しました。ヘッタジアンは、スイスの古生物学者のEugeneRenevierによって記載され、北フランスの街であるHettange-Grandeから名づけられました。
ヘッタジアンといえば、虹色アンモナイトで有名なフィロセラスが、最初に現れた時期としてよく知られています。ヘッタジアンは、イングランドのブルーリアスとの関連性が強く、ブルーリアスといえば、虹色アンモナイトの産地として有名なため、ヘッタジアン=虹色アンモナイトの時代区分という認識が化石コレクターの間では成立しています。
平巻きのカロセラスやフィロセラスは、カナダのアルバータ州で採れるアンモライトほどには、表面のアラゴナイト層の厚みがなく、宝石としては扱われていません。ですが、その輝きは強く、アンモライトの光り方とはまた異なるため、肋の模様を楽しめる美しい標本として世界中のアンモナイトコレクターにとって人気のある標本です。
アンモライト
白亜紀後期のカンパニアン紀、北アメリカ大陸のベアパウ層とよばれる地層で保存された、光輝くアンモナイトのことを「アンモライト」と呼びます。
アンモナイトが数千万年の時を経て宝石化したものを、人々は特別に「アンモライト」と名付けたのは、そう昔のことではありません。古代の世界中の海にアンモナイトは存在すれど、アンモライトと呼べる石は、北米のBeapaw層だけで見つかっているごくかぎられたアンモナイト化石です。ベアパウ(Beapaw)層は、カナダ西部のアルバータ州とアルバータ州の東側に位置するサスカチュワン州を経て、さらに南に下ったアメリカのモンタナ州に至る地層です。この地層だけに、宝石の輝きをもつアンモライトが眠っています。
ロッキー山脈が走る北米大陸の内陸部にあたるベアパウ層からなぜ、海中生物であるアンモナイト(のちにアンモライト)が発見されるのでしょうか?それは、白亜紀当時、北米大陸には内陸に内海が存在したからです。西部内陸海道(WesternInteriorSeaway)と名付けられた内海は、白亜紀中期から後期、海進により、ロッキー山脈を境界にして大陸を東と西に二分する巨大な海でした。東をアパラチア(Appalachia)大陸、西をララミディア(Laramidia)大陸とよんでいます。
その後、隆起によって海岸線が後退して、海の中にあった地面が陸上にあらわれてきます。いわゆる海退が起こると、アンモナイトは粘土質のベントナイトという層に堆積して埋もれることになったわけです。現在では、軟膏や化粧品、猫の砂にも用いられるベントナイトとよばれる粘土ですが、この粘土質に覆われたのが良かったのです。アンモライトにとっては、殻の表面のアラレ石(アラゴナイト)を変質されることなく保存でき、方解石に変わることなく、鉄やマグネシウムといった鉱物に置換することができたのです。