オウム貝
オウムガイ(オウム貝)はオウムガイ目に属する軟体動物。殻に入った頭足類で、南太平洋~オーストラリア近海に生息し、水深およそ100m~600mに棲む。
オウムガイ(オウム貝)は生きている化石
オウムガイ(オウム貝)の祖先は4億5000万年前~5億年前に誕生し、それからほとんど進化していないとされる生物である。その経緯から、生きた化石、生きている化石と呼ばれる。
オウムガイ(オウム貝)は巻貝ではない
オウムガイ(オウム貝)はその見た目から巻貝だと考えがちだが、内部の構造は大きく異なる。巻き貝の殻は、奥までが一続きでほとんど奥まで肉が入っているのに対し、オウムガイの殻の内部には規則正しく仕切りが作られ、細かく部屋に分けられている。もっとも出口に近い部屋が広く、ここに体が収まり、それより奥は空洞である。
この点はアンモナイトの構造とよく似ている。アンモナイトも巻貝の一種とだと考えられやすいが、実際には、むしろタコに似ている。
正式には、オウム貝ではなく、オウムガイ
日本語のオウムガイは、殻(くちばし)の形をオウムの嘴に見立てたものである。 英名はノーチラス(Nautilus)で、ギリシャ語の水夫に由来するという。
オウムガイの英名は”潜水艇”(Wikipedia引用)
ガスの詰まった殻内部の容積を調節して浮き沈みする仕組みは潜水艇のそれを先取するものである。そのため、ジュール・ヴェルヌは『海底二万マイル』に登場する潜水艦にこの名を使い、また現実の多くの潜水艦にもこの名が使われた(特にアメリカの原子力潜水艦が有名)。
他方、イギリスの音響機器メーカーであるB&W社が過去に販売した高級オーディオ用スピーカのNautilus(通称オリジナルノーチラス)は、背面からの音の反射を抑えるためにウーファー部をオウムガイの殻の形に似た形状にし、その独特の外観から現在もファンが多い。現行のスピーカーの上位機種のシリーズ名もNautilus800シリーズ、Nautilus700シリーズとその名を受け継いでいる。後継器にはあからさまな巻き貝状の構造はないが、外周や背後に掛けての形にその面影を残している。
文・写真・イラスト Wikipedia参照。