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なぜ北海道からアンモナイトが採れるのか?その地域はどこか?
ご存じの方はご存じ、北海道は世界的なアンモナイトの産地の一つです。その自然豊かな大地から、様々な形をしたアンモナイトが多数産出し、研究対象となっています。
また、北海道アンモナイトはその多様性や味わいの面白さや深さから、アンモナイトコレクターの羨望のまなざしを向けられる対象でもあります。
今回のその麗しき北海道アンモナイトに関して、よくいただく質問にお答えします。
なぜ北海道でアンモナイトが採れるのか?
北海道アンモナイトは、北海道のどこからでも産出するわけではありません。
北海道アンモナイトの産地は以下の2つに限られる。
浦河から夕張・幌加内、宗谷岬にいたる北海道中央部(模式図の緑色の地域)
釧路から根室にいたる北海道東部(模式図の黄色の地域)
上の緑と黄の地域は、アンモナイトがいた中生代白亜紀には海でした。北海道のこれらの地域から、アンモナイトが採集されるのは、そのためです。
北海道から産出するアンモナイトの種類は豊富で、これまで500種類以上のアンモナイトが見つかっています。アンモナイトの研究者やコレクターにとって、北海道は夢の大地といっても過言ではありません。
いつの時代のアンモナイトが採れるのか?
アンモナイトはおおよそ4億年前から6500万年前まで生息していました。
北海道から産出するアンモナイトはいつの時代のものなのでしょうか。
模式図の緑色の地域は、蝦夷層群(えぞそうぐん)に属します。この層群は、厚さ8000メートルにも及びます。深さによって時代が変わりますが、おおよそ1億1300万年前から6500万年前までの地層と考えられています。
従って、これらの層群からは、白亜紀中期から最後期にかけてのアンモナイトが産出します。
一方で、模式図の黄色の地域は、根室層群(ねむろそうぐん)に属します。
これら地域はおおよそ7千5百万年前から5千万年前までの地層群です。
従って、白亜紀後期から新生代第三紀にかけての化石を産出します。
一般に北海道産アンモナイトとして販売あるいは展示されているものは、蝦夷層群から産出するものが多いです(模式図で緑色で示した地域)。
謝辞
拙文執筆にあたり、二本木コレクションオーナー二本木光史氏にはひとかたならぬお世話になりました。誠に有難うございました。
※ この記事は北海道でのアンモナイト採集を奨励するものではありません。