神奈川県立生命の星・地球博物館 | 日本全国の化石の博物館

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神奈川県立生命の星・地球博物館

水と緑におおわれた生命の星、私たちの地球は、どのようにしてできたのでしょう。地球誕生のなぞを、いん石(隕石)やクレーターを手がかりにして探り、46億年前にはじまった地球形成の壮大なドラマをたどります。

隕石のいろいろ

地球に落ちてくるいん石(隕石)は、宇宙からの「贈(おく)り物」です。いん石の中には、宇宙や地球の誕生のなぞをとき明かす大切なカギがひめられています。いん石には、鉄からできた鉄隕石、岩石からできた石質(せきしつ)隕石、鉄と岩石からできた石鉄(せきてつ)隕石があります。地球に落ちてきたいん石の中には、月や火星などから飛んできたと考えられている隕石もあります。

さまざまなクレーター

月を望遠鏡で観察すると、さまざまな大きさの丸いくぼみがたくさん見られます。このくぼみは「クレーター」とよばれています。太陽系の探査(たんさ)が進むと、火星や水星、金星など、ほかの惑星(わくせい)にもクレーターが発見されるようになりました。また、ハレーすい星や火星、木星の衛星にも発見されています。このように、クレーターは、太陽系のさまざまな星から見つかりました。そして、私たちの地球にもクレーターがいくつも見つかっています。

クレーター形成

クレーター。このふしぎな「くぼみ」は、どうしてできたのでしょう。それは、長いあいだのなぞでした。さまざまな星にあるクレーターの観察やその形成された年代の研究、衝突(しょうとつ)の実験などから、クレーターのなぞがとき明かされました。そして、クレーターは、いん石(隕石)が星の表面にぶつかってできた「衝突のあと」であることが確かめられました。地球にも、いん石の衝突のすさまじさを物語る証拠(しょうこ)が残されています。

微惑星の衝突が地球をつくる

およそ46億年前、原始太陽のまわりには、高温の気体がうずをつくりながら、まわっていました。やがて、高温の気体が冷えて小さい粒(つぶ)になり、粒がまとまってかたまり(微惑星=びわくせい=)をつくりました。この微惑星は、原始太陽の周囲をまわりながら、ぶつかり合いをくり返し、大きな原始惑星へと成長していきました。原始地球も、とめどなくつづく微惑星の衝突(しょうとつ)によって、しだいに成長していきました。

地球初期のすがた

原始地球は、大気をとどめておくことができるほど、大きく成長していきました。微惑星(びわくせい)にふくまれていた気体は、衝突(しょうとつ)したときに飛びだし、原始の大気となって厚い雲をつくりました。微惑星の衝突のときにでる熱は、厚い大気によってたくわえられました。原始地球の表面は、やがてドロドロにとけたマグマの海におおわれ、そこに微惑星が衝突をくり返すというすさまじいものでした。

最初の海と陸

マグマの海におおわれていた原始地球は、微惑星(びわくせい)の衝突(しょうとつ)がおさまると、冷えはじめました。地表が冷えたころ、雲は下がり、雨が降りだしました。何日も雨が降りつづき、地表はさらに冷やされました。地表では雨水が洪水(こうずい)となって流れ、低いところにたまって海をつくりました。厚かった雲は、やがて薄(うす)くなり、太陽が顔をだしました。原始地球は「水の惑星」に生まれ変わったのです。 46億年前に誕生した地球は、その後、時間をかけてはげしい活動をくり返し、さまざまな景観をつくりだしました。いま、地球上で見られる景観や岩石から、生きている地球のしくみや営(いとな)みを探ります。

地球の熱放出の現場

地球の内部には熱エネルギーがたくわえられ、さまざまな活動の「もと」になっています。火山活動もその一つです。火山は陸地でのはげしい噴火(ふんか)ばかりでなく、海の底でも、さかんに活動しています。深い海底の火山は、海水の圧力で、はげしく噴火することはありませんが、溶岩を噴出(ふんしゅつ)したり、鉄や銅の化合物を熱水(ねっすい)とともに、煙のように噴(ふ)き出したりしています。火山は、地球内部の熱エネルギーを放出している現場なのです。

熱放出のメカニズム

地球は、ドロドロにとけたマグマの海におおわれていました。やがて冷えて表面はかたまり、岩石の層(地殻=ちかく)がつくられました。地殻の下にはマントルがあり、熱エネルギーをたくわえています。マントルは、対流によって内部の熱を地表に運びます。この熱の多くは、マグマの活動に使われます。マグマの活動によって、新しい地殻がつくられたり、変化したりします。

プレートテクトニクス

地球の表面からマントルの上部まで、厚さ数10Kmの岩石の層は、プレートとよばれています。地球の表面は、10数枚のプレートに分かれており、1年間に数cmほどの速さで、それぞれがきまった方向に動いています。海底の大山脈では、マントルからマグマがわき上がってきて、新しい海洋プレートがつくられています。やがて、海洋プレートは大陸プレートの下にもぐりこんでマントルにもどります。地震(じしん)や火山活動の多くは、プレートの境(さかい)め付近でおきています。

地球が造った景観と岩石

地球には、いたるところに目をみはるようなすばらしい景観があります。このような景観や、美しい鉱物の結晶(けっしょう)、風変わりに見える岩石などは、地球内部の熱エネルギー放出による火山活動や地震、流水のはたらきによる浸食(しんしょく)作用や堆積(たいせき)作用、大気や水のはたらきによる風化作用など、地球の営(いとな)みによってつくられたものです。このすばらしい景観や岩石、鉱物には、長いあいだ活動をつづけてきた地球の歴史が記(しる)されています。 マグマの海におおわれていた地球は、やがて冷え、「海」をつくりました。この海の中で「生命」は誕生しました。地球のつくった生命が、地球の環境(かんきょう)を大きく変えていく営(いとな)みを探ります。

最古の生命化石

もっとも古い生命の化石は、オーストラリアの北西部に広がる35億年前の地層から見つかりました。細胞(さいぼう)がいくつもつながった原始的なバクテリアの仲間です。この化石の生き物は、かなり進化していますから、生命の誕生はもっと古い時代のことです。最初の生命は、熱水の噴(ふ)き出す、深い海の底で発生したと考えられています。

生命が大気環境を変えた

原始地球の大気は、二酸化炭素やチッ素、水蒸気などがおもな成分で、ほかの惑星(わくせい)と同じように酸素はありませんでした。それを、地球に生まれた生命が、地球を大気に酸素をもつただ一つの惑星に変えたのです。生命のつくった酸素は、生物の進化にも大きな影響(えいきょう)をあたえました。また、生命のはたらきは、原始地球の大気に多くふくまれていた二酸化炭素をへらし、酸素の多い大気に変えました。やがて地球は、生物大繁栄(はんえい)の時代をむかえます。

生命あふれる地球

地球に誕生した生命は、大気や海水の変化とともに進化しました。すみやすくなった地球には、さまざまな生き物が生活できるようになりました。そして、およそ6億年ほど前には、おどろくほどたくさんの生き物が栄えました。さらに、オゾン層ができて、陸上にも生き物が進出できるようになると、まず植物が上陸して生活の場を広げ、やがて大森林をつくりました。次いで動物も上陸し、恐竜(きょうりゅう)のような巨大(きょだい)な生き物も現れました。

インフォメーション
  • 午前9時~午後4時30分(入館は午後4時まで)
  • 休館日 月曜日(祝日・振替休日は開館、夏休み期間中7月21日から8月31日までは開館) 祝日の翌日(火・土・日曜日にあたる時は開館)
  • 館内整備日 奇数月の第2火曜日 年末年始 12月29日~1月3日

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