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示準化石
もともと、地質学の初期においては、離れた地域の間で地層の年代を比較するには、化石に頼らざるを得なかった。そうした研究の中で、特に年代推定の役に立つ化石として取り上げられるようになったのが、示準化石である。標準化石と言われたこともあった。
示準化石と成り得るのは、以下のような特徴を持つものである。
・現生していないもの。
・短い年代によって形態に変化が生じたもの。地質時代ごとに形態が異なっていることにより、逆にその形態から地質時代を決定することができるようになる。
・分布領域が広く、かつ多数発見されるもの。 分布が狭いものでは、他地域と比較ができない。個体数が少なく、発見の頻度が少ないものも役に立ちづらい。
したがって、示準化石となるのは殻を持った小型の動物、二枚貝や巻き貝、あるいは甲殻類などが有効である。
アンモナイトや三葉虫などは、いずれも広く分布し、多くの属種に分化したことがわかっており、その代表例である。腕足類も利用されるが、シャミセンガイは古生代から現在まで、その姿がほとんど変わっていないのでだめである。大型の有孔虫であるフズリナなども広く利用される。
近年は微化石がその役割を果たす場面も多い。肉眼的な化石より、その数がはるかに多く、大型化石を含まない岩石からも発見されることが多いため、示準化石としてはより有効と考えられる。
一部引用 「示準化石」『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』。URL: http://ja.wikipedia.org