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カンブリア紀の変わりモノの三葉虫、ペロノプシス(Peronopsis interstrictus)の化石/【tr983】
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こちらは米国ユタ州産のカンブリア紀の三葉虫、ペロノプシスです。ここ1ヶ月ほど、人気を博しています。
これが三葉虫?と思った方も多いハズ。そうなんです、これ「も」三葉虫なのです。三葉虫といえば、ごく初期に眼を獲得した生物として知られています。ところが、このペロノプシスを含むアグノスタス目(もく)の三葉虫は眼を持っていません。
またご覧のようにとても小さい。三葉虫といえば小さくとも2,3センチはあるものですが、ペロノプシスの大半は1センチ以下なのです。1センチもあれば大型といっていいかもしれません。ちなみに、こちらの個体は7ミリほどです。
母岩の裏面です。
ところで、こちらの個体は米国ユタ州のウィーラー層から採集されたと申しました。ウィーラー頁岩といえば、化石コレクターならばおなじみと言っても良い産地ですね。カンブリア紀の多種多様な生物が採集されます。その一部はとてもレアで化石コレクターを虜にしています。カンブリア紀の生物はその途中で絶滅して、現世生物とは全く関わりがないものが少なくありません。ゆえに、我々、現代人にとっては奇々怪々な姿に映るのでしょう。このペロノプシスもカンブリア紀中期に突如として現れ、しばらくして姿を消しました。その後、似たような外観を持つ生物は登場していません。
面白いのは、同時期の世界各地の地層から採集されていることです。当時は結構メジャーな存在だったのかもしれませんね。カンブリア紀の生物は、神様のいたずらなのか?と思わせるほど不思議な生物が多数存在します。化石コレクターにとってはたまらない時代区分かもしれませんね。
もっともペロノプシスを三葉虫と分類するべきではないとする研究者もいますので、一風変わった存在であることは間違いありません。
100円玉との比較。
商品スペック
商品ID | tr983 |
---|---|
年代 | 古生代カンブリア紀(5億4200万 -- 5億500万年前) |
学名 | カンブリア紀の変わりモノの三葉虫、ペロノプシス(Peronopsis interstrictus)の化石 |
産地 | Wheeler Formation, Millard County, Utah, U.S.A. |
サイズ | 本体0.7cm 母岩含め全体6.2cm×5.7cm×厚1.7cm |
商品解説 | カンブリア紀の変わりモノの三葉虫、ペロノプシス(Peronopsis interstrictus)の化石 |
三葉虫とは?
世界の三葉虫カタログ
名前の由来(ゆらい)
三枚の葉の石
たんてきに言うと?
世界中の海に住む節足動物
どうして三葉虫は三葉虫っていうの?
三葉虫の名前の由来は、体が3つの部分に分かれていることから付けられました。背中側から見てみると、真ん中、右側、左側というふうに、3つのパーツに分かれているのです。英名のTrilobite(トリロバイト)は、『tri(三つの)+lob(葉,房)+ite(石)』という意味で、一つの言葉にすると、『三つの葉の石』となります。
どうやって身を守る?
三葉虫は敵から身を守るために体を丸めて防御していました。ちょうど現生のダンゴムシのような格好です。他には、砂から眼だけを出して様子を伺ったり、毒を出すものもいました。魚類が出現してからは、全身に鋭いトゲをもつものまで現れました。
何と種類は1万種!
三葉虫は、古生代の前半に繁栄して、古生代の終わりに絶滅しました。約3億年に渡って栄えたのです。ですから次々と形を変えていて、進化した三葉虫の種類は1万種にも及ぶといわれています。その種類の多さから日本でも大変人気の高い化石の種類の一つです。アンモナイトでにぎわう古代の海の中、覗いてみたくなりますね!
三葉虫は示準化石(しじゅんかせき)
三葉虫は、世界中の海で繁栄していて、種類も多いことから、代表的な化石として「示準化石」とされています。示準化石とは、その化石を調べれば、その地層の時代がおのずと分かるというような化石のことです。示準化石の他の例として、中生代のアンモナイトや石炭紀~ペルム紀のフズリナ、新生代代四紀のマンモスなどがあります。どれも名が知れた人気の化石ですね!
食性
ほとんど泥食性だが、捕食性や腐肉食性もいた。
生態
敵から逃れるため丸まって防御体制をとったり、砂の中から目だけ出して様子を伺ったり、毒を出して防御した種もいたと考えられる。魚類などが台頭し始めると身を守るため、全身にするどいトゲをもつ種も現われた。
種類と産地
1500属以上約1万種(0.5~70cm)があり、多くはモロッコ・ロシア・アメリカ産。日本でも産出。
眼
方解石で出来たレンズ状の複眼は様々な生息環境に応じて形状を変えてきた。カタツムリの様な長く伸びた眼、大きくなり過ぎた眼、一つ眼、無眼。