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収斂進化の好例。マニア必見、オルドビス紀三葉虫、Broggerolithus sp./【tr641】
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こちらはイギリス・ウェールズのウェルシュプールに位置するハーネージ(Harnage)層産の三葉虫、Broggerolithus sp.です。
ハーネージ層はやや赤っぽい泥岩を主としています。ユニークな色合いが目を引きます。
Broggerolithusは左右に伸びた非常に長い棘と頭縁部に備わったフリンジが特徴です。
フリンジのアップ。フリンジには独特の孔が無数にあります。プランクトン等を濾して捕食していた可能性があります。
このようなフリンジを持つ三葉虫としてモロッコ産のプティコパリア目の三葉虫、Harpes(ハルペス)がいますが、Broggerolithusとは産地、時代とも異なっており、直接の関係はありません。
このような進化を収斂進化(しゅうれんしんか)と呼びます。収斂進化とは、とくだん関係が見られない生物が同じような環境や地位についたときに、同じような外形的な特徴が備わることを意味します。わかり易い例としては、魚竜とイルカの関係です。時代(ジュラ紀と現世)、分類(爬虫類と哺乳類)ともに何ら関係が認められないにも関わらず、非常に似通った姿をしています。
Broggerolithusは三葉虫コレクターにとっては盲点のような存在でしょう。メインアイテムとして収集する対象ではないものの、めったに市場に出回らない三葉虫です。
100円玉との比較。長い棘に多数の孔を伴った大きなフリンジを確認できる良品です。
商品スペック
商品ID | tr641 |
---|---|
年代 | 古生代オルドビス紀(5億500万 -- 4億4600万年前) |
学名 | 収斂進化の好例。マニア必見、オルドビス紀三葉虫、Broggerolithus sp. |
産地 | Caradoc Series, Harnage Shales, Braggington, UK |
サイズ | 本体3.5cm 母岩含め全体6.9cm×6cm×厚3.2cm |
商品解説 | 収斂進化の好例。マニア必見、オルドビス紀三葉虫、Broggerolithus sp. |
三葉虫とは?
世界の三葉虫カタログ
名前の由来(ゆらい)
三枚の葉の石
たんてきに言うと?
世界中の海に住む節足動物
どうして三葉虫は三葉虫っていうの?
三葉虫の名前の由来は、体が3つの部分に分かれていることから付けられました。背中側から見てみると、真ん中、右側、左側というふうに、3つのパーツに分かれているのです。英名のTrilobite(トリロバイト)は、『tri(三つの)+lob(葉,房)+ite(石)』という意味で、一つの言葉にすると、『三つの葉の石』となります。
どうやって身を守る?
三葉虫は敵から身を守るために体を丸めて防御していました。ちょうど現生のダンゴムシのような格好です。他には、砂から眼だけを出して様子を伺ったり、毒を出すものもいました。魚類が出現してからは、全身に鋭いトゲをもつものまで現れました。
何と種類は1万種!
三葉虫は、古生代の前半に繁栄して、古生代の終わりに絶滅しました。約3億年に渡って栄えたのです。ですから次々と形を変えていて、進化した三葉虫の種類は1万種にも及ぶといわれています。その種類の多さから日本でも大変人気の高い化石の種類の一つです。アンモナイトでにぎわう古代の海の中、覗いてみたくなりますね!
三葉虫は示準化石(しじゅんかせき)
三葉虫は、世界中の海で繁栄していて、種類も多いことから、代表的な化石として「示準化石」とされています。示準化石とは、その化石を調べれば、その地層の時代がおのずと分かるというような化石のことです。示準化石の他の例として、中生代のアンモナイトや石炭紀~ペルム紀のフズリナ、新生代代四紀のマンモスなどがあります。どれも名が知れた人気の化石ですね!
食性
ほとんど泥食性だが、捕食性や腐肉食性もいた。
生態
敵から逃れるため丸まって防御体制をとったり、砂の中から目だけ出して様子を伺ったり、毒を出して防御した種もいたと考えられる。魚類などが台頭し始めると身を守るため、全身にするどいトゲをもつ種も現われた。
種類と産地
1500属以上約1万種(0.5~70cm)があり、多くはモロッコ・ロシア・アメリカ産。日本でも産出。
眼
方解石で出来たレンズ状の複眼は様々な生息環境に応じて形状を変えてきた。カタツムリの様な長く伸びた眼、大きくなり過ぎた眼、一つ眼、無眼。