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複眼の保存状態にご注目!珍しいボリビア産の三葉虫、ファコプス(Phacops)の化石/【tr1213】
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こちらは南米ボリビア産のデボン紀の三葉虫、ファコプスの仲間の化石です。属名までは不明ですが、複眼の状態などからファコプスと推察されます。
ノジュールとして発見された標本です。ハンマー等で割ると、ご覧のように本体部と陰影部の2つに分かれたものと思われます。写真上側がネガティブ(陰影側)、下側がポジティブ(本体側)です。
ノジュールは、遺骸の周りに炭酸カルシウムなどが集まってできる丸い石のことです。その内部に含まれる化石は保護され、良い保存状態で見つかることが多いです。
複眼とは、たくさんの小さなレンズが集まってできた眼のことです。三葉虫は、生物の歴史の初期に視力を持つように進化した生物として知られています。その中でも、ファコプスのグループは、発達した複眼を持っていることで有名です。
反対側の複眼もしっかりと保存されています。現代でも、昆虫、甲殻類、そして節足動物の目は複眼です。複眼は多数の小さなレンズから成り立っており、幅広い視野を持つことができると言われています。また、比較的弱い光条件でも十分な視覚情報を収集できるとされています。さらに、高速に動く物体を捉えるのにも適しているとされています。哺乳類の目とは進化の過程が異なり、どちらが優れているとは言えませんが、複眼にも多数のメリットがあることが分かります。
ノジュールに収まったところを撮影しました。こちらの側からはオープンになっています。
本体カーブ計測45ミリ。
100円玉との比較。珍しいボリビア産のファコプスです。
商品スペック
商品ID | tr1213 |
---|---|
年代 | 古生代デボン紀(4億1000万 -- 3億6700万年前) |
学名 | 複眼の保存状態にご注目!珍しいボリビア産の三葉虫、ファコプス(Phacops)の化石 |
産地 | Bolivia |
サイズ | 本体カーブ計測4.5cm 母岩含め全体5.1cm×3.9cm×厚3.4cm |
商品解説 | 複眼の保存状態にご注目!珍しいボリビア産の三葉虫、ファコプス(Phacops)の化石 |
三葉虫とは?
世界の三葉虫カタログ
名前の由来(ゆらい)
三枚の葉の石
たんてきに言うと?
世界中の海に住む節足動物
どうして三葉虫は三葉虫っていうの?
三葉虫の名前の由来は、体が3つの部分に分かれていることから付けられました。背中側から見てみると、真ん中、右側、左側というふうに、3つのパーツに分かれているのです。英名のTrilobite(トリロバイト)は、『tri(三つの)+lob(葉,房)+ite(石)』という意味で、一つの言葉にすると、『三つの葉の石』となります。
どうやって身を守る?
三葉虫は敵から身を守るために体を丸めて防御していました。ちょうど現生のダンゴムシのような格好です。他には、砂から眼だけを出して様子を伺ったり、毒を出すものもいました。魚類が出現してからは、全身に鋭いトゲをもつものまで現れました。
何と種類は1万種!
三葉虫は、古生代の前半に繁栄して、古生代の終わりに絶滅しました。約3億年に渡って栄えたのです。ですから次々と形を変えていて、進化した三葉虫の種類は1万種にも及ぶといわれています。その種類の多さから日本でも大変人気の高い化石の種類の一つです。アンモナイトでにぎわう古代の海の中、覗いてみたくなりますね!
三葉虫は示準化石(しじゅんかせき)
三葉虫は、世界中の海で繁栄していて、種類も多いことから、代表的な化石として「示準化石」とされています。示準化石とは、その化石を調べれば、その地層の時代がおのずと分かるというような化石のことです。示準化石の他の例として、中生代のアンモナイトや石炭紀~ペルム紀のフズリナ、新生代代四紀のマンモスなどがあります。どれも名が知れた人気の化石ですね!
食性
ほとんど泥食性だが、捕食性や腐肉食性もいた。
生態
敵から逃れるため丸まって防御体制をとったり、砂の中から目だけ出して様子を伺ったり、毒を出して防御した種もいたと考えられる。魚類などが台頭し始めると身を守るため、全身にするどいトゲをもつ種も現われた。
種類と産地
1500属以上約1万種(0.5~70cm)があり、多くはモロッコ・ロシア・アメリカ産。日本でも産出。
眼
方解石で出来たレンズ状の複眼は様々な生息環境に応じて形状を変えてきた。カタツムリの様な長く伸びた眼、大きくなり過ぎた眼、一つ眼、無眼。