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ディティール保存、三葉虫界の異端児、ペロノプシス(Peronopsis interstrictus)の化石/【tr1025】
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こちらは変わり種の三葉虫、ペロノプシスです。一般的に知られた三葉虫とは似ても似つかない姿に、「これが三葉虫?」と疑問に思う人も多いでしょう。ぜひこの機会にペロノプシスを知ってください。
ペロノプシスはカンブリア紀中期という限られた時代に突如として現れた三葉虫です。しかも世界中で化石が発見されていることから、海洋に広く棲息していたと思われます。
三葉虫といえば、眼を早い段階で獲得した生物として知られています。ペロノプシスはその「眼」を持ちません。また、これまた三葉虫の特徴的な構造である体節も持ちません。全くないわけではありませんが、数が少なく、扁平で伸びた姿勢の化石しか見つかっていないことから、体を折り曲げることができるほどには発達していなかったのは間違いないでしょう。また、三葉虫といえば頭部から左右に伸びる頬トゲがつきものですが、それもありません。らしい特徴はおおよそ備えていないペロノプシスは三葉虫に分類するべきではない、とする研究者もいるほどです。
また、成体になっても1センチに満たない個体がほとんどです。三葉虫のなかでも特別小さいグループです。
こちらは裏面です。米国ユタ州のウィーラー層から採集されました。きめ細かい頁岩です。
よく見ると層になっています。粘土鉱物を含む砂粒が繰り返し堆積してできたことがわかります。
100円玉との比較。本個体はおよそ7ミリほど。平均的な大きさです。全形はもちろん細かな部位も保存されています。
商品スペック
商品ID | tr1025 |
---|---|
年代 | 古生代カンブリア紀(5億4200万 -- 5億500万年前) |
学名 | ディティール保存、三葉虫界の異端児、ペロノプシス(Peronopsis interstrictus)の化石 |
産地 | Wheeler Formation, Millard County, Utah, U.S.A. |
サイズ | 本体0.7cm 母岩含め全体10.2cm×6.2cm×厚1.2cm |
商品解説 | ディティール保存、三葉虫界の異端児、ペロノプシス(Peronopsis interstrictus)の化石 |
三葉虫とは?
世界の三葉虫カタログ
名前の由来(ゆらい)
三枚の葉の石
たんてきに言うと?
世界中の海に住む節足動物
どうして三葉虫は三葉虫っていうの?
三葉虫の名前の由来は、体が3つの部分に分かれていることから付けられました。背中側から見てみると、真ん中、右側、左側というふうに、3つのパーツに分かれているのです。英名のTrilobite(トリロバイト)は、『tri(三つの)+lob(葉,房)+ite(石)』という意味で、一つの言葉にすると、『三つの葉の石』となります。
どうやって身を守る?
三葉虫は敵から身を守るために体を丸めて防御していました。ちょうど現生のダンゴムシのような格好です。他には、砂から眼だけを出して様子を伺ったり、毒を出すものもいました。魚類が出現してからは、全身に鋭いトゲをもつものまで現れました。
何と種類は1万種!
三葉虫は、古生代の前半に繁栄して、古生代の終わりに絶滅しました。約3億年に渡って栄えたのです。ですから次々と形を変えていて、進化した三葉虫の種類は1万種にも及ぶといわれています。その種類の多さから日本でも大変人気の高い化石の種類の一つです。アンモナイトでにぎわう古代の海の中、覗いてみたくなりますね!
三葉虫は示準化石(しじゅんかせき)
三葉虫は、世界中の海で繁栄していて、種類も多いことから、代表的な化石として「示準化石」とされています。示準化石とは、その化石を調べれば、その地層の時代がおのずと分かるというような化石のことです。示準化石の他の例として、中生代のアンモナイトや石炭紀~ペルム紀のフズリナ、新生代代四紀のマンモスなどがあります。どれも名が知れた人気の化石ですね!
食性
ほとんど泥食性だが、捕食性や腐肉食性もいた。
生態
敵から逃れるため丸まって防御体制をとったり、砂の中から目だけ出して様子を伺ったり、毒を出して防御した種もいたと考えられる。魚類などが台頭し始めると身を守るため、全身にするどいトゲをもつ種も現われた。
種類と産地
1500属以上約1万種(0.5~70cm)があり、多くはモロッコ・ロシア・アメリカ産。日本でも産出。
眼
方解石で出来たレンズ状の複眼は様々な生息環境に応じて形状を変えてきた。カタツムリの様な長く伸びた眼、大きくなり過ぎた眼、一つ眼、無眼。