珍しい種類！スズキ目の特徴を多数持った立派な魚化石。 化石 販売

ブラジル・セアラ州の珍しい魚化石をご紹介しましょう。ブラジル・セアラ州のサンタナフォーメーションは、淡水性と海水性の魚類の化石が同時に出ることから汽水域（きすいいき）であったと考えられています。

同地層は、おおよそ１億６００万年前のものと考えられています。魚類はその年代には現世とほぼ同じ硬骨魚類（こうこつぎょるい）が現れており、種類も大変豊富でした。本標本は、その中でも、あまり見かけることがない珍しい種です。形から言って、魚類の中で最大のグループであるスズキ目に属するものと思われます。

頭部を拡大しました。下顎のほうが上顎よりやや突き出ています。

中央上の背びれは第二背びれです。多くの魚には第一背びれと第二背びれがありますが、本標本は第一背びれのほうが小さく、第二背びれが大きいタイプのようです。

尾を拡大しました。二叉に分かれています。魚の尾びれは主に４つの形がありますが、こちらは、二叉形（にきけい・・・カツオなどに見られるはっきりと二股に分かれた形）とせっ形（ニジマスなどに見られる、後ろのフチがほぼ真っすぐに成っている形）のちょうど中間の形をしています。この点でも、スズキ目のスズキ科の魚と一致しています。

最大部５１ｃｍと非常に大きな標本です。堂々の５ｋｇオーバー。

背面。ノジュールの母岩を削ったもののようです。ノジュールとなるのは、魚が死骸となったのちアンモニアが発生し、海水に含まれる炭酸カルシウムと反応し、死骸のまわりに集積するためです。

比較的薄い魚体。ぼうすい型のマグロやカツオなどとは明らかに異なります。比較的薄めのスズキ目の魚体とこの点でも一致しています。

エラも確認できます。

ウロコは、丸くなく、少し尖っています。これを櫛鱗（しつりん）と言います。櫛鱗は剥がれにくく、敵の物理的な攻撃から身を守ったり、病原菌が侵入しにくくする効果があると言われています。現世のスズキ目の多くが櫛鱗を持っており、硬い鱗を持っています。その点でも一致しますね。

第二背びれです。現世のスズキ科の魚の尾奥は、背びれの先端が棘のように飛び出した形をしています。これを棘条（ぎょくじょう）と言います。本標本が棘条を持っていたかどうかは、化石からははっきりと分かりません。

こちらは背骨が浮き出ている部分。スズキの仲間は骨がかたくて筋肉が発達しています。本標本も太くてごつい背骨が見られます。

１００円玉との比較です。１００円玉は写真右下にあります。この標本がいかに大きいか一目でお分かりいただけることでしょう。陸上では恐竜が闊歩していた時代の海に棲息していた本物の魚の化石です。写真のようにスタンドに置くと、最も魅力的に展示できます。さまざまな濃淡の茶色が標本に落ち着きを与え、高級感を感じさせます。ブラジル・セアラ州のサンタナフォーメーション産の魚化石のなかでも、珍しい種類の魚です。魚化石コレクターには垂涎のアイテムでしょう。