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世界的な化石の名産地、ドイツ・ゾルンホーフェン産 、ウミユリの一種・サッココーマ(Saccocoma)の化石/【ot4098】
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こちらは、化石の名産地であるドイツ・ゾルンホーフェンで採集された、「サッココーマ」と呼ばれる一風変わった生物の化石です。中央の基部からタコのように足がびよーんと伸びた姿が、なんとも印象的です。

一体だけでなく、複数のサッココーマが見られますね。いったいこのサッココーマ、どんな生物だったのでしょうか。実は、これは「ウミユリ」の仲間なのです。
「ウミユリ」は日本語では「海百合」と書くため、海に咲く花の一種だと勘違いされることもありますが、れっきとした動物です。中央の丸い基部が本体で、そこから伸びた足のようなものは触手です。この触手を巧みに使って、プランクトンなどを捕らえていたと考えられています。

ゾルンホーフェン産の石灰岩は、白く美しいことから「白ジュラ」と呼ばれています。年代はジュラ紀にあたります。

サッココーマは繊細なため、化石として明瞭に残ることはあまりありませんが、こちらの標本では、基部と触手がはっきりと保存されている点にご注目ください。
右端にはシダのような模様が見られますが、これは化石ではなく、「デンドライト」と呼ばれるマンガンが樹枝状に析出したものです。

裏面にもデンドライトが見られますね。ゾルンホーフェン産の標本では、こうしたデンドライトが時折見られることがあります。

側面から撮影しました。比較的薄い標本ですが、丁寧に扱っていただければ問題ありません。

母岩を含めて横幅はおよそ12センチ、本体部分は約4センチほどあります。

100円玉との比較です。付属のスタンドを使って、立てて展示することも可能です。
商品スペック
商品ID | ot4098 |
---|---|
年代 | 中生代ジュラ紀(1億9500万 -- 1億3500万年前) |
学名 | 世界的な化石の名産地、ドイツ・ゾルンホーフェン産 、ウミユリの一種・サッココーマ(Saccocoma)の化石 |
産地 | Solnhofen, Germany |
サイズ | 本体最大4cm×3.5cm 母岩含め全体12cm×9.3cm×厚0.6cm |
商品解説 | 世界的な化石の名産地、ドイツ・ゾルンホーフェン産 、ウミユリの一種・サッココーマ(Saccocoma)の化石 |
ゾルンフォーフェン化石とは?
世界有数の化石産地ゾルンフォーフェン化石とは・・・
ラガシュテッテン(FossiLagerstatten)という言葉を知っていますか?
日本語では「化石鉱脈」や「化石鉱床」といいます。きわめて保存状態のよい化石が多く産出される場所をさした言葉です。
ドイツの南部に「ゾルンフォーフェン」という小さな町があります。この町はラガシュテッテンとして特に有名で化石好きな人で知らない人はいないほどです。
まず、この町が化石の産地として有名になったのが始祖鳥の化石の発見でした。1860年、ゾルンフォーフェンで世界最初の始祖鳥の化石が発見されました。
始祖鳥は現在発見されている鳥類の化石のなかで世界最古のものとして知られています。この始祖鳥の化石は、これまで何度も発見されており、なかには羽毛までついたほぼ完璧なものまでありました。
もともと「ゾルンフォーフェン石炭岩」とよばれる石炭岩は建築用石材でした。良質の石炭岩は粒子が細かく硬いため昔から建築材料として使用されていたようです。
18世紀末、その特徴が石版印刷に最適であることが発見され「リトグラフ(石版画)」が開発されました。今でも建築材料として使用されていて日本にも輸入されています。家の庭に用いられたり、町のなかでみることもできます。なかには化石の入ったものもあるそうなので皆さんも探してみてはいかがでしょうか?
世界有数の化石産地ゾルンフォーフェン生成の秘密
ラガシュテッテンとして世界有数の化石産地ゾルンフォーフェン。どうやってこの素晴らしい場所はできたのでしょうか?ゾルンフォーフェンは中世代ジュラ紀後期(約1億5000年前)の地層になります。
当時この辺りはサンゴ礁に囲まれたラグーンがありました。ラグーンとはサンゴ礁によってつくられた地形のひとつです。ラグーンにとても細かな石炭質の粒子が静かにゆっくりと積み重なってきたのです。このラグーンの底は塩分濃度が高く酸素が少なかった為、生物にとってはとても厳しい環境でした。その為、ここには塩分濃度が高い環境を好むシアノバクテリア以外が生息することはできませんでした。(シアノバクテリアは生物進化の歴史の中で初めて酸素発生型光合成を行った生物です。)こうした環境のおかげで腐敗の原因となる細菌が少なくすみました。そして、陸地にも近かったラグーンに、動植物が入っていき、何億年とたって綺麗な化石として現れたのです。
なぜゾルンフォーフェンの化石はレリーフ状になるのか?
サンゴ礁のラグーンに積み重なって出来たものが石版石炭岩です。ドイツ語で板状石炭岩を意味する”Plattenkalk”と呼ばれていて、この言葉にはこの層が横に連続するという意味も含まれています。実際に石版石炭岩は周辺の町にも広がっているのです。「白ジュラ」と呼ばれる層はクリーム色をした石版石炭岩。特徴は、板状に一枚一枚はがせることです。その為、化石はレリーフのようにクッキリと痕跡が残るのです。(レリーフ=浮き彫り)この特徴と特殊な環境によってとても素晴らしい化石が採掘されるのです。
また、ジュラ紀のラガシュテッテンにはホルツマーデン頁岩やモリソン層がありますが、ゾルンフォーフェンにはこの二つの層もにない特徴があります。それが、陸と海の動植物といった全体の化石が発見されていることです。ゾルンフォーフェンでは今日まで約600種以上の化石が発見されています。最初は、建築材料として石炭岩を採掘している際にみつけたあの始祖鳥でした。本当はもっと前から化石の採掘がなされていたのかもしれません。
でも偶然の大きな発見が人々に夢と希望をあたえたのでしょう。また抜群の保存状態の化石たちに採掘意欲がかきたてられるのでしょう。始祖鳥以外にも、アンモナイトにトンボやエビなどどれも立派で目を引く化石次々に発見されています。(※ホルツマーデン頁岩はドイツ南部、モリソン層はアメリカのコロラド州を中心に広がっています)