自然は偉大なアーティスト！地下深くでマグマが描いた日本画のような鉱物、ピクチャージャスパー（Jasper）の大判標本 鉱物 販売

こちらはピクチャージャスパーと呼ばれる鉱物です。ジャスパーの一種ですが、その模様がまるで絵画のような趣を持つことから、この名前が付けられました。日本画を思わせるような美しさがあり、まさに自然が生み出したアートですね。

墨汁のような黒いラインは、マンガンの結晶が自然に発達したものでデンドライトに似た生成過程を持っています。ジャスパーとは非常に微細な結晶を持つ珪酸塩鉱物が集積したものを指しますが、大結晶の鉱物とは異なり、光沢がさほど無いものの、マットな味わいがあり、副成分により、様々な色を呈するのが特徴です。

通常、ジャスパーは単色のものが多いのですが、まれにこのような円環状の模様や墨汁のようなラインが同時に楽しめる標本があります。とりわけ絵画のように見えるものは「ピクチャージャスパー」と呼ばれます。ピクチャージャスパーとされる標本は非常に少なく、さまざまなジャスパーの中でも特にインテリアとしての価値が高いものに与えられる、いわば称号のような存在です。

いかがでしょうか。最近、AIが描いたアートが高値で取引されたというニュースが話題になりましたが、自然界では何億年も前からアート作品が生まれ続けています。AIとは異なり、これらの作品が生まれるまでには、何万年、あるいは何百万年という気の遠くなるような時間が必要です。それでも、ただの鉱物に過ぎないものが、人間の想像力というスパイスによって命を吹き込まれ、美しいアート作品として私たちの心を動かす存在になるのです。その奇跡的なプロセスに、自然の偉大さと時の流れの壮大さを感じずにはいられません。

墨汁のラインは、まるで梅の木の枝が伸びていく様子や、苔が岩肌に生えているようにも見えます。マンガンの自然な結晶発達が生み出したこの美しい模様には、自然の驚異を感じずにはいられません。こんなにも巧妙に、自然がアートを描き出す様子には、ただただ驚くばかりです。

墨汁のように見える部分をアップで撮影しました。

こうして横に並べてみると、また違った味わいが感じられますね。まるで池を泳ぐ鯉のようにも見えてきました。見る人によって印象が異なるのが、アートの面白さであり魅力の一つですね。

側面から撮影した写真です。厚みは約1センチほどあります。ジャスパーは基本的に堅い鉱物ですが、強い衝撃には十分ご注意ください。水洗いは可能ですが、直接水につけるのではなく、軽く水気を帯びた布で拭き、仕上げに乾いた柔らかい布で拭き取ってください。また、化学薬品や高温環境には触れないようにしてください。

左右14センチほどある立派なピクチャージャスパーです。

100円玉との比較。地下深くで、マグマという筆で描かれた日本画のような味わいを持つジャスパーです。自然が悠久の時をかけて生み出したこのアートを、ぜひコレクションに加えてください。