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厚み1ミリ!それでも虫を内包!約1億年前の樹液が化石化した、ビルマ産の琥珀、バーマイト(Burmite)/【ot3814】
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こちらは約1億年前の琥珀、バーマイトです。ここ数ヶ月、特にバーマイトの仕入れに力を入れています。バーマイトの内包物は、他産地のそれと比べると非常に多様で見ていて飽きません。今回の標本はこれまでにない不思議な産状が見られます。こちらの写真では、どうやら虫が自然に分解しているようです。
こちらの標本は非常に薄く、扁平な形状をしています。これまで扱ったどの標本よりも扁平で、基本的にとてもクリアなので、内部が見やすく、内包物がよく確認できます。薄くカットされたのではなく、もともと薄い琥珀だったと考えられます。おそらく、圧力によって時間をかけて扁平になり、先ほど紹介した虫のように崩れて分解したのではないかと思われます。
写真上側が頭部で触角が見られます。胸部、腹部があり、それぞれから脚が見られます。
こちらには、有機物の一部と思われる物体が保存されています。注意深く見ると、非常に細かい雄しべのような物体が多数見られます。バーマイトは約1億年前の樹液が化石化したもので、周辺の植物片などを巻き込んでいます。特に黒い内包物が多いのは焼け焦げた植物片だとされ、これらから自然火災が頻繁に起きていた地域だったという説もあります。ときに100年前の缶詰や缶タバコ、ワインなど、信じられないほど古い有機物が見事な状態で保存されることがありますね。これは酸素や水分を取り除くことで酸化や風化を防いだ結果によるものですが、琥珀は自然にその状態を作り上げているのです。重合によって硬く封印された琥珀の内部は、外部環境から遮断され、酸化や風化とはほぼ無縁の世界です。本来なら簡単に失われてしまうはずの虫や植物片が、数千万年経っても当時の状態を維持していることがあります。そのような特性から琥珀が「古代からのタイムカプセル」と呼ばれます。
ロンドン自然史博物館の研究により、バーマイトの内包物に白亜紀の物体が含まれていることが分かり、恐竜時代に起源を持つことが判明しました。こちらは光を後ろから当てて撮影したものです。
バックライトを当てずとも、内部を見通せます。
左右23ミリほどあります。
100円玉との比較。約1億年前の樹液が化石化した、ビルマ産の琥珀、バーマイトです。
商品スペック
商品ID | ot3814 |
---|---|
年代 | 中生代白亜紀(1億3500万 -- 6600万年前) |
学名 | 厚み1ミリ!それでも虫を内包!約1億年前の樹液が化石化した、ビルマ産の琥珀、バーマイト(Burmite) |
産地 | Myanmar |
サイズ | 2.3cm×1cm×厚0.1cm |
商品解説 | 厚み1ミリ!それでも虫を内包!約1億年前の樹液が化石化した、ビルマ産の琥珀、バーマイト(Burmite) |
バーマイト(ビルマ琥珀)とは?
バーマイトは、ビルマ琥珀やカチン琥珀の名で知られ、ミャンマー北部の渓谷で発掘される約1億年前の恐竜時代に形成された琥珀です。その中には、様々な動植物が閉じ込められており、まれに恐竜の断片的な化石も見つかっています。
琥珀は樹木の樹液が化石化したものですが、その形成には少なくとも数百万年かかるとされています。バーマイトは特に古く、1億年もの時間をかけて形成されており、他の産地の琥珀と比較しても非常に貴重です。
では、このバーマイトの元となった樹液を生み出した樹木は、どのような環境に生えていたのでしょうか。
一説によれば、これらの樹木は海岸近くの熱帯雨林に生えていたと考えられています。その樹液が固まってできた樹脂は海に流され、そこで化石化したとされています。これは、琥珀の中からアンモナイトの殻やサンゴ、カキなどの海洋性生物が発見されたことに基づいています。
さらに、一部の琥珀からは淡水性の貝の化石が見つかっており、海洋だけでなく、沿岸の河川やデルタ、湖、ラグーンなどの環境も存在していたと推測されています。また、焼け焦げた植物の痕跡が含まれていることから、現代の熱帯泥炭湿地のように、当時も火災が頻繁に発生していた可能性があります。
バーマイトの中から発見される動植物の多様性は際立っており、これまでに2000種類以上が記録されています。特に多いのは昆虫で、クモやサソリ、ダニ、ハチ、アリ、ゴキブリ、シロアリ、カマキリ、コオロギ、ヤスデ、ムカデ、水生昆虫などが含まれます。また、植物も多様で、顕花植物、針葉樹、シダ、ヒカゲノカズラ類、コケ類などが確認されています。