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これ以上望めない完璧な保存状態、世界的標本!もう新たに入手が不可能なドイツ・メッセルピット産のワニ、ディプロキノドン(Diplocynodon)/【ot2194】
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こちらは世界遺産にも指定されているドイツ・メッセル・ピットより採集された、ワニ、ディプロキノドンの化石です。中新世のヨーロッパに棲息していたワニで、現世のカイマンに似た特徴が備わっています。こちらの標本は、メッセルピットからまだ化石が採集可能だった数十年前に採集されたのち国内に輸入され、長らくコレクションとして大切に保存されてきた、極めて希少な標本です。
御覧ください。このように非常に大きな化石で、1メートル近くあります。ディプロキノドンはドイツのメッセルピットから採集されることで知られています。
こちらの化石の保存状態は、「信じられない」という言葉がぴったり。本当に素晴らしい保存状態で、骨一つ一つが完全な形で保存されています。また、歴性質の弱い母岩であるメッセルピット産の化石の弱点でもある輸送を完全なものにするため、周辺を特殊な方法でレジン等で固めています。この手法は、メッセルピット産の大型標本を輸送する上で、研究者や化石愛好家によって研究されたものです。簡単にご紹介しましょう。メッセルピットは、石油成分が含まれた独特の岩質、いわゆる瀝青であることから、採集後、適切に保存しなければ、収縮して破損してしまうと言われています。ペラペラの頁岩のような特徴も備わっていて、採集者にとっては相当な難敵であったことでしょう。それゆえ、ピットからの持ち出しには、苦労があったようです。そこで、当時の採集者たちは知恵を絞り、一つの方法を編み出します。化石が発見されたら周囲を樹脂でしっかりと固めたあと、それを裏返し、化石本体の以外の母岩を少しずつ除去していくのです。この方法だと最終的に、化石本体の部分以外は樹脂として残ることになります。樹脂で固めることで、瀝青質の石の収縮を防ぎ、骨部分が歪んだり、破損したりするのを防ぐことができます。
ミドルセクションです。ワニ特有の装甲板がそのままの形で保存されています。これほどまでの上質な化石は本当に希少で、間違いなく世界的な標本の一つと言えます。メッセルピット産の化石の保存状態が良いことは昔から知られています。これは、瀝青質の母岩は空気を通しにくく、酸化しにくいため、化石の保存状態そのものは極めて良好で、他産地では見られない上質の化石が採集されるという点です。この標本はまさにその好例と言えるでしょう。
この装甲板は圧巻の一言。
他の産地ではまずお目にかかれない極めて上質な保存状態。
こちらは後肢です。
そして尾。
尾の先まで完全な状態で保存されています。メッセルピットはおよそ4000万年前には湖水群の一角にあったことが分かっています。その湖水に棲んでいたワニ、ディプロキノドンがそのままミイラ化したようなすさまじい保存状態。
ミイラ化と申し上げましたが、あながち間違いではありません。事実、メッセルピット産の化石の中には、軟組織が含まれているケースが存在します。オイル分を含む母岩が軟組織をコーティングし、酸化から化石を守ることで、このような化石が形成されます。
斜めから見ると、非常に立体的であることがお分かりいただけることでしょう。
この保存状態。実際に目にすると、なお素晴らしいことがお分かりいただけることでしょう。
装甲板の数々。ワニの象徴のような部分です。
そしてこちらが流線型の頭部。眼窩底まで完全に保存されています。
メッセルピット産の化石は前述の通り、特殊な保存方法が採用されています。化石の周辺にはレジンが配置され、化石を保護しています。強調しておきたいのはメッセルピット産の化石はもう新たに入手できないという点です。同地域での化石採集の歴史を簡単にご紹介します。1995年に世界遺産に登録されたメッセル・ピットですが、化石の採集の歴史は古く、1875年にさかのぼります。このとき、ワニの化石が発見されたことを皮切りに、その後20世紀にたくさんの化石が発見、採集されました。メッセル・ピットはピットの名にあるように、もとは炭鉱で、赤鉄鉱を目的に採掘が開始されました。その後、オイルシェールの採掘が始められ、その活動のなかで化石が多く見つかりました。1970年代に入ると、州政府が産業廃棄物の集積場にしようと計画をしたため、多くのアマチュア化石愛好家、研究者、学者から反対の声が上がり、廃棄物で埋められてしまう前に、貴重な化石を採集、保存しようと採集熱が高まった、という経緯があります。その後、1987年にメッセル・ピットに関する国際シンポジウムが開かれ、1990年代に入ってやっと、産業廃棄物集積所になる運命を逃れることができました。そのような背景があり、現在、市場に出回っているメッセル・ピットの化石は1970年代に採集された貴重なオールドコレクションなのです。こちらの標本もその一つです。
商品スペック
商品ID | ot2194 |
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年代 | 新生代(6600万年前 -- 現在) |
学名 | これ以上望めない完璧な保存状態、世界的標本!もう新たに入手が不可能なドイツ・メッセルピット産のワニ、ディプロキノドン(Diplocynodon) |
産地 | Germany |
サイズ | プレート全体 横およそ100センチ |
商品解説 | これ以上望めない完璧な保存状態、世界的標本!もう新たに入手が不可能なドイツ・メッセルピット産のワニ、ディプロキノドン(Diplocynodon) |
ドイツの世界的化石名産地、メッセル・ピット(Messel pit)とは?
世界的な化石の産地、メッセルピットとは?
ドイツ・メッセルピットで採集されたマクロクラニオン・ツパイオドン(Macrocranion tupaiodon)の全身骨格化石。弊社売却化石。
メッセル・ピットはおよそ5000万年前の生物の化石を産することで知られています。5000万年前といえば哺乳類が大繁栄を迎える少し前の時代です。6500万年前に白亜紀、すなわち中生代が終了し、陸上においては恐竜、海中においては海生爬虫類が絶滅しました。その後哺乳類と鳥類が、恐竜と翼竜に替わって、その地位を占めました。始新世の中頃(およそ4000万年前頃)には、現世の哺乳類の多くの目(もく、大まかなグループのこと)が出現しています。
その時期には、まだ北米とヨーロッパは陸橋によってつながっていました。そんな中で、現在のドイツにあるグルーベ・メッセルは、当時、湖水群の一角にあったことが分かっています。
メッセル・ピットでは哺乳類を中心に多数の化石が採集されています。その保存状態は驚くほど良好です。
もともと、メッセルピットは炭鉱だった。
ドイツ・メッセルピットで採集された鳥の全身骨格化石。弊社販売化石。
1995年に世界遺産に登録されたメッセル・ピットですが、化石の採集の歴史は古く、1875年にさかのぼります。このとき、ワニの化石が発見されたことを皮切りに、その後20世紀にたくさんの化石が発見、採集されました。
メッセル・ピットはピットの名にあるように、もとは炭鉱で、赤鉄鉱を目的に採掘が開始されました。その後、オイルシェールの採掘が始められ、その活動のなかで化石が多く見つかりました。
1970年代に入ると、州政府が産業廃棄物の集積場にしようと計画をしたため、多くのアマチュア化石愛好家、研究者、学者から反対の声が上がり、廃棄物で埋められてしまう前に、貴重な化石を採集、保存しようと採集熱が高まった、という経緯があります。
その後、1987年にメッセル・ピットに関する国際シンポジウムが開かれ、1990年代に入ってやっと、産業廃棄物集積所になる運命を逃れることができました。
脆弱な岩質のため、特別な化石の保存方法、トランスファー法が開発された。
ドイツ・メッセルピットで採集されたヘビの全身骨格化石。弊社売却化石。
メッセル・ピットの化石、特に哺乳類の化石には独特の保存方法が採用されてきました。
1970年代、メッセル・ピットでの主な化石の採集方法は、まず大きな石を取り出し、層理面に沿って、薄く石を剥いでいくことからはじめました。母岩が頁岩のため、薄い石が何枚も重なっているような状態です。
この頁岩は瀝青質、つまりオイルを含んでいるため、乾くと、縮み、破損が起こります。そのため、研究室やクリーニング施設に運搬する間は、湿った状態に保つ必要がありました。当時は、水を通さないプラスチックなどで包んで湿度を維持したようです。
室内に運搬できたら、1960年代に開発された、移し替え(Transfer)のテクニックが用いられました。
化石の湿度を維持した状態で、顕微鏡等で確認しながら、骨のまわりの母岩(頁岩)を慎重に取り除いていきます。出来得る限り除去したら、なんと樹脂で全体を覆うのです。
樹脂が固まると全体をひっくり返して、裏側も同様に母岩を慎重に除去していきます。そして、再び出来得る限り、骨を露出させるのです。
最終的に、樹脂のなかに骨(の化石)だけが保存されることになります。樹脂で固定されているため、もう化石が傷む心配がありません。
一部のメッセル・ピットの化石が樹脂のなかに浮かぶように保存されているのは、このためなのです。
トランファーのテクニックとは、骨だけを残し、周囲を脆い頁岩から強固な樹脂に移し替え(Transfer)る、という意味です。脊椎動物には特に有効だったようです。こうして、瀝青質の頁岩という強敵を見事に手なづけることに成功しました。
メッセル・ピットから産する化石の保存状態が良い理由
ドイツ・メッセルピットで採集されたコウモリの全身骨格化石。弊社販売品。
メッセル・ピットから産する化石のなかには、軟体部が保存されているものも存在します。
通常、骨以外は化石として残りません。
ところが、メッセル・ピットの地層のある特徴が、これを可能にしているのです。
メッセル・ピットはオイル・シェールが採れることで有名です。15%のケロジェン(石油)が含まれていて、これは石油の原料として価値が高く、ゆえに開発の対象となったのです。
普通の堆積環境では、オイルを含め有機物はバクテリアに分解されますが、なぜかメッセル・ピットでは、それが起こりませんでした。一説によれば、5000万年前の当時、亜熱帯雨林で、湖底には大量の藻が集まっていたとされています。すると、湖底には酸素が不足し、有機物が分解されなかった可能性があります。
有機物が分解されないままでいると、ケロジェン、すなわち石油に変わります。生物の遺骸も分解が進まず、極めて保存状態の良い化石になった可能性は十分に考えられます。
メッセル・ピットから比較的大きな哺乳類の化石が見つかる理由
メッセル・ピットから、コウモリ、ネズミ、鳥、ウマなど比較的大きな哺乳類の化石が採集されます。
一方で、昆虫類の化石は比較的少ない、という特徴があります。
これは、ある程度の体重がなければ、湖底に沈まず、湖面に浮いてしまい、化石にならないから、という説が有力です。