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獲物を捕食するときに使用した鋏角まで視認できる高品位のウミサソリ (Eurypterus remipes)のマルチプレート標本/【ot1506】
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こちらは古生代シルル紀に棲息していたウミサソリ(Eurypterus remipes)の化石です。2体が居るマルチプレート標本です。
いずれも腕、体節、頭部がしっかり判別できます。右側の一体は鋭い尾部まで確認できる上質品です。
ユーリプテルス属は現在は絶滅しているウミサソリです。ウミサソリあるいは海サソリと呼ばれます。文字通り海中に棲んでいたサソリのようなフォルムをした生物です。とはいえ、現世に存在するサソリとは、鋏角亜門に属するという点で共通点があります。鋏角(きょうかく)については後述します。
ウミサソリの一属であるユーリプテルスはおよそ5センチ前後から1メートル近いものまでバラエティに富んでいます。いずれも遊泳するために大きなパドル(腕)を持っていました。この写真でも、パドルをはっきりと視認できます。
パドルは左右に1本ずつあります。体に対してとても大きなパドルを持っていました。
尾のさきにするどい針を持っていました。この針に毒があったかどうかは定かではありませんが、非常に長く尖っています。
そして、ご注目いただきたのは、鋏角が残されている点です。写真右側のギザギザの構造物です。鋏とはハサミのことで、節足動物のうち鋏角を持つものは一つのグループにまとめられています。鋏角を持つ身近な節足動物としてクモが挙げられます。鋏角は獲物を捉え捕食する役割があり、毒蜘蛛の場合、毒腺と結びついている場合もあります。
ユーリプテルスもこの鋏角を獲物の肉に打ち込み捕食したことでしょう。
ウミサソリの多くはサンゴ礁を含む浅海に棲息していたと考えられています(化石の産状などから分かる)。一部のウミサソリは浅海から陸上に上がることができたという説もあります(現世のサソリの祖先は陸上適応したウミサソリであるという説もあります)。
母岩のカッティングもバランスがよく、絵画のような味わいも備えています。
裏面はほぼ平らにカットされているため、平置きで安定します。
このようにしてスタンド置きでも美しく展示が可能。
母岩から本体が浮き出るような色合い。輪郭が明瞭で構造が視認しやすいです。
100円玉との比較。頭部、胴部、尾(先端の針含む)、パドル等の構造に加えて、鋏角まで視認できる、非常に状態の良い標本です。
商品スペック
商品ID | ot1506 |
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年代 | 古生代シルル紀(4億4600万 -- 4億1000万年前) |
学名 | 獲物を捕食するときに使用した鋏角まで視認できる高品位のウミサソリ (Eurypterus remipes)のマルチプレート標本 |
産地 | New York, U.S.A. |
サイズ | 本体直線10.5cm 5.7m / 母岩含め全体 16.9cm×14.9cm×厚3.6cm |
商品解説 | 獲物を捕食するときに使用した鋏角まで視認できる高品位のウミサソリ (Eurypterus remipes)のマルチプレート標本 |
この商品を購入されたお客様のお声
化石収集歴は浅いですが、アンモナイト、三葉虫を集めてきました。ウミサソリはなかなか機会がありませんでした。この度、化石セブンさんの販売品を見て、ちょっと高額でしたが、購入いたしました。形態がたいへんリアルに残っていて満足しました。また、次の化石を期待しております。
ウミサソリとは?
こんな怪物が海にいたら、海水浴できません!
史上最大の節足動物、古生代からこんにちは、海のスコーピオンキング ”ウミサソリ”
ウミサソリとは、古生代初期の、カンブリア紀5億年前に登場し、デボン紀3億6千万年前の大量絶滅まで生き延びた、海の怪物です(ペルム紀まで生きたと言う説もあり)。もちろん現生には生きていません。
画像「ウミサソリ」『フリー百科事典ウィキペディア日本語版』。URL:http://ja.wikipedia.or
しかし、このウミサソリという名前から分かるように、見た目は現生のサソリにそっくりなのです。海と陸の違いはありますが。
そして、もっと大きな違いは、そのサイズ。
実は、地球史上最大の節足動物
現生のサソリはせいぜい10-20cm程度のものですが、ウミサソリは、なんとっ!最大で2.5mにもなった、というから、腰を抜かしてへたり込んじゃいます。2.5mといえば、ライオンと同じサイズですっ。ライオンならまだかわいいですが、見た目はサソリそのまんまですから、まさに恐怖を体現するような怪物です。
当時の海は怪物だらけだった
ウミサソリが存在していたオルドビス紀やデボン紀といえば、まわりは化物だらけの、パラレルワールドですから、このくらいのアンリアルな姿をしていて、やっと時代とマッチしていたといっても言い過ぎではありません。
たとえば、ご存知、三葉虫。1万種類以上のバラエティがあり、かつ、奇奇怪怪なその姿は現生ではありえません。アンリアルです。
たとえば、ダンクルオステウス
最大で10mにもなる、とんでもない化物魚です。この魚の凄みは、中世の甲冑のような装甲板で覆われたボディです。思いっきりバットで殴られてもビクともしないような強力な防御能力を持ちながら、同時に、一説によればティラノサウルスよりも強いとされる噛み力を持つ、という怪物ぶりです。史上最強の魚の一つと言われています。アンリアルです。
画像「ダンクルオステウス」『フリー百科事典ウィキペディア日本語版』。URL:http://ja.wikipedia.or
このようなモンスター達に囲まれていたのですから、ウミサソリのアブノーマルさも納得というものです。
5大絶滅の1つ「デボン紀の絶滅」でウミサソリも絶滅?
ちなみにデボン紀後期の水中生物の大量絶滅で、このようなモンスターたちは地球から一掃されてしまいますが、ウミサソリを現実に目にしていると、地球の懐の深さを手に取るように感じさせてくれます。
画像「ウミサソリ」『フリー百科事典ウィキペディア日本語版』。URL:http://ja.wikipedia.or
ウミサソリは、浅海に存在し、一部は陸に上がっていた、と言う説もあります。現生のサソリのように尾に毒を有していたのかは不明ですが、近くに寄ってきた魚などを鋭い手や尾などを駆使して、捕食していたのでしょう。2.5mともなると、どのような相手が捕食対象となったのでしょうか。浅海ともなれば、同時代に存在した三葉虫も捕食対象となっていたのかもしれませんね。
ウミサソリの子孫は?
ウミサソリの系統については、諸説あります。見た目から現生のサソリの祖先であったと言う説やカブトガニの祖先となった、と言う説があり、どちらも確定しているわけではありません。ウミサソリは300種類ほど確認されており、最も有名でよく知られているのが、ユーリプテルスです。
ユーリプテルス(広い翼)は現在のヨーロッパや北米の浅海に生息し、オスとメスが存在し、平均で20cm以下、最大で1mを超える大物がいました。広く横に伸びた翼のような手が特徴で、尾の先端のとがり具合といい、まさにウミのサソリそのままの形をしています。
スペインバルセロナの博物館 画像「ウミサソリ」『フリー百科事典ウィキペディア日本語版』。URL:http://ja.wikipedia.org