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模式標本並の保存状態。その名に反して、反芻ができなかったメリコイドドンの頭骨化石(Merycoidodon culbertsoni)。/【ot1484】
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新生代第三紀の中頃に一時代を築いていたメリコイドドンの頭骨の化石です。素晴らしい保存状態!
メリコイドドンとは一体どんな生物だったのでしょう。体長はおよそ1.5メートル弱。現世のイヌとヒツジの間の子のような見た目をしていました。生物学的には、ラクダに近い生物だったようです。
メリコイドドンは現在の北米のひらけた森林に棲んでいたと考えられています。いわゆる疎林(そりん)ですね。比較的平らな土地に、密集しないように木々が生えている地形を想像すると分かりやすいかもしれません。
新生代中頃には、暖かった気候が徐々に寒冷化に向かった結果、密林が減り、疎林が拡大していきました。ちょうど、その頃、現れたのがこのメリコイドドンでした。
この標本からも分かるように、特徴的な歯。メリコイドドンの名前の意味は、「反芻する動物の歯」です。反芻(はんすう)とは、ウシやラクダなどの哺乳類が行う食事法で、咀嚼物を胃から再び口に戻して咀嚼することを繰り返すことを指します。硬い植物から効率的に栄養素や微生物を効率的に得る食餌法です。
しかしながら、メリコイドドンは、その名に反して、反芻を行うことができなかったと考えられているのです。
ただ、このしっかりとした歯を持つメリコイドドンは寒冷化しはじめた大地で、確かに植物食に最初に適応したグループだと考えられています。ジャングルのような密林では、やわらかい葉を持つ植物も多数います。一方、寒冷地の疎林では植物の奪い合いが激化し、硬い草木を食べることを強いられます。
メリコイドドンは、その生存競争にこの鋭い歯を以って、いち早く対応することに成功したと考えられています。第三紀中頃の数千万年間にわたって、最も発展した植物食哺乳類の一つであり続けました。
確かに、この標本からも、がっしりとした両顎を持っており、強い交合力であったことが容易に推察できます。
頭部全体の保存状態に優れていますが、とくに歯の保存状態は特筆すべきものがあります。
生物学的にはラクダに似ていると考えられていますが、歯の形はウシに似ています。
ウシの歯とよく似ているため、”反芻する動物の歯”と名付けたのも頷けますね。
頭部全体のフォルムもオリジナルの状態のまま。ほとんど圧縮らしい圧縮を受けていません。
メリコイドドンは新生代第三紀の中頃を過ぎた後、徐々にその姿を消し始めます。ウシやラクダなど本当に反芻ができる動物が台頭することで、植物を効率的に利用できないメリコイドドンは生存競争で劣勢に追いやられていきました。
長く鋭い前部の歯。
反芻ができないことは、メリコイドドンにとっては大きなデメリットでした。反芻をできる動物は、植物のセルロースを十分に分解することができ、さらに、複数の胃に棲んでいる微生物を培養することもできました。反芻とは植物を効率的に利用する食餌法ということができます。
メリコイドドンは、いち早く寒冷化に適応したものの、現世の草食動物ほど、草食に対して進化が進んでいなかったと言えるでしょう。そうはいっても、第三紀の中頃のニ千万年間にわたって、繁栄し一時代を築いた生物のグループであったと考えて間違いありません。
100円玉との比較。パーフェクトに近い保存状態。その名のもとにもなった歯が美しく残された、非常に状態の良い標本です。
商品スペック
商品ID | ot1484 |
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年代 | 新生代第三紀(6600万--260万年前) |
学名 | 模式標本並の保存状態。その名に反して、反芻ができなかったメリコイドドンの頭骨化石(Merycoidodon culbertsoni)。 |
産地 | Chadron Formation, Nebraska, U.S.A. |
サイズ | 13.2cm×8.1cm×10cm 870g |
商品解説 | 模式標本並の保存状態。その名に反して、反芻ができなかったメリコイドドンの頭骨化石(Merycoidodon culbertsoni)。新生代 第三紀 漸新世。 |