赤碧玉（ジャスパー）化した赤にご注目ください。モンキーパズルの木の幹の化石（珪化木） 化石 販売

珪化木コレクションを選択肢が多く、コレクターを迷わせるジャンルはありません。多種多様な外観、無限とも言える模様など、いつも我々コレクターを迷わせ、そして楽しませてくれます。今回ご紹介する標本は、マダガスカル産のモンキーパズルの木の幹です。

現世ではほとんどみることができないモンキーパズル。恐竜が誕生する直前の中生代三畳紀には、きっと青々と群生していたに違いありません。皆さんはモンキーパズルという名前はご存でしょうか？正式名（属種名）は、アラウカリア・アラウカナと言います。少し植物の進化を勉強したことがある人なら、正式名のほうがピンと来るかもしれませんね。現世でも南米で少し見られ、樹高40メートルまで成長した高木です。

この標本は、アラウカリアの幹の化石の一つの完成形です。決して太くはありませんが、綺麗にラウンド型で、レッドを含む石英結晶が美しく配置されています。

赤い部分はジャスパー（赤い碧玉）です。磨けば宝石になるほどの素材です。透明から白っぽい色相が徐々に赤に染まっている階調は見事としか言いようがありません。

この標本の外観を優れたものにしているのは、乳白色の基質です。年輪に沿っているものの、コーヒーに広がるミルクのような、ふんわりとした味わいで、強い発色のジャスパー化した部分を、更に美しく引き立てています。

形も素晴らしいです。アラウカリアはまっすぐに伸び上がる高木のため、珪化木もきれいなラウンド型が多いのですが、この標本もまさにその特徴を備えています。圧縮や引き伸ばしの圧を受けることなく、ほぼ原木の形を保っていることがわかりますね。

直径最大部１０ｃｍ弱。ちょうどよいサイズです。普通サイズであるからこそ、博物館然として展示するより、いつも目に入る場所において楽しむことができます。デスクや書斎に飾るのはいかがでしょうか？一息つきたい時に目をやると、心が安らかになるのを感じるでしょう。

珪化木の隠れた味わいの一つが、この樹皮の部分。本標本のように保存状態が良いものは、生木のような味わいがあります。これが2億年以上前の木だというのだから驚嘆さぜるをえません。

ジャスパー化して赤に染まった箇所。圧巻です。

裏面は、荒々しくカットされたまま。これはこれで良い。この部分だけ三畳紀のまま取り残されたよう。

モンキーパズルは恐竜全盛時代になっても、全世界的に隆盛していました。一説によると、この高木の上に生えた葉を食べるために、アパトサウルスなどの竜脚形類の首は長く進化したそうです。

やや厚みがあるのも実は美しく見える理由の一つ。斜め上から見たときのバランスが抜群。

角度を変えるとちょっと味わいが変わります。目線がこのくらいになるように展示するのをおすすめします。

最後にもう一度、この標本の最大の見所であるジャスパーの赤をご覧いただきましょう。

いかがだったでしょうか？どう展示しても美しいモンキーパズルの幹の化石です。珪化木らしいブラウン系の色の中に、ぱっと花が咲いたようなジャスパーが散見されます。眺めているだけで心に平安が訪れます。いつも目に入る場所にレイアウトすることをおすすめします。