異歯性を確認できる、貴重な原始クジラの顎付き歯化石。価値が分かる人は挙手をお願いします! 海のモンスター 販売

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異歯性を確認できる、貴重な原始クジラの顎付き歯化石。価値が分かる人は挙手をお願いします!/【ot1139】

異歯性を確認できる、貴重な原始クジラの顎付き歯化石。価値が分かる人は挙手をお願いします!/新生代(6600万年前 -- 現在)【ot1139】

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異歯性を確認できる、貴重な原始クジラの顎付き歯化石。価値が分かる人は挙手をお願いします!(その1)

このニョキッと飛び出た歯化石の主はいったい!?

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これでわかりますか?難易度高いですよ。

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うーん・・・。ヒントは、「新生代の海の覇者」

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歯と顎は同一個体ものです。

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ここで正解発表。あのバシロサウルスの仲間、ドルドンの顎付きの歯化石です。ドルドンは原始クジラと知られ、新生代になって出現した巨大な海棲生物です。本標本は顎に2本の歯化石が残った希少な標本です。歯はあとで接着されたものではなく、もともとこの顎についていたものです。

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ドルドンは「異歯性」で知られています。前歯、ミドルセクションの歯、奥歯で、形が異なるのです。確かに、モササウルス等でも、多少形が異なるのは事実ですが、ドルドンの異歯性は、誰が見ても疑いがないほど顕著で、奥歯は三角形になります。本標本は前歯にあたります。モササウルスの歯化石と似たところがあります。

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モササウルスとバシロサウルス科の生物は、その時代の食物連鎖の頂点に君臨していたこともあり、よく比較されます。収斂進化(しゅうれんしんか)の例として比較されることもしばしば。収斂進化とは、トップにたつ生物が何らかの原因で絶滅したのち、同様の地位に付く生物が、フォーマー(前任者)の特徴を備えて進化することです。バシロサウルス科の生物は哺乳類であり、爬虫類であるモササウルスとは、分類学的にはほとんど類似した箇所がありませんが、歯の形状や顎の形などで、よく似た部分もあります。捕食行動も似通っていた部分があったのかもしれませんね。

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なんと、こちらにミドルセクションの歯化石が!その形をよくご覧ください。

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おにぎり型をしているのがお分かりでしょうか。前歯とは全く形が異なっているのが一目瞭然です。少し斜めになっているのは圧縮を受けたのではありません。もともとこの形になります。さらに奥歯になりますと、左右対称系になります。

異歯性を確認できる、貴重な原始クジラの顎付き歯化石。価値が分かる人は挙手をお願いします!(その10)

エナメル質が残されており、保存状態も上等です。

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前歯と奥歯が共存している顎化石というのは、異歯性を体現している標本として、非常に希少です。

異歯性を確認できる、貴重な原始クジラの顎付き歯化石。価値が分かる人は挙手をお願いします!(その12)

紛れもなく一つの顎です。

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同じ顎に、全く違う形をした歯化石が存在するのです。

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100円玉との比較。繰り返しになりますが、接着ではない、オリジナルの標本です。専門書や図鑑などで異歯性について目にすることがあっても、それを体現している標本を所有している人はほとんどいないはず。これぞマニアック標本。

ネームカード
高級カード

商品スペック

商品ID ot1139
年代 新生代(6600万年前 -- 現在)
学名 異歯性を確認できる、貴重な原始クジラの顎付き歯化石。価値が分かる人は挙手をお願いします!
産地 Morocco
サイズ 母岩14.7cm×7.3cm×高5cm
商品解説 異歯性を確認できる、貴重な原始クジラの顎付き歯化石。価値が分かる人は挙手をお願いします!

弊社で販売している標本の種名の同定について

バシロサウルスとは?

バシロサウルスは、現在からおよそ4千万年前に実在していた原始的なクジラである(現在は絶滅)。

バシロサウルス

現世のクジラとは明らかに異なる体躯を持っている。すなわち、蛇のような長い体に、モササウルスのような恐ろしい顔つき、鋭い歯。

バシロサウルス 頭部

事実、当時の食物連鎖の頂点に君臨していた、海のハンターであった。

古代クジラの最大の種であり、成体では最大18mに達したとされる。

バシロサウルス 上から

遠洋能力は低く、主に浅海に生息していたとされる。

現世のクジラとは異なり、脳の容積は小さく、社会性を有してはいなかったと考えられる。

中生代の捕食者モササウルスのような長いあごを持ち、鋭い歯を何本を持っていた。

バシロサウルスの名称は、王様のトカゲの意味を持っているが、実際にはトカゲではなく、哺乳類である。これは、化石の発見当時は、モササウルスのような爬虫類であると考えられた名残である。

バシロサウルスの最大の特徴の一つ、異歯性とは?

このように多くの共通点を持つ両者ですが、バシロサウルス科にしかない特徴があります。

それは異歯性(いばせい)です。

異歯性とは、文字通り、一個体の生物において、異なった形の歯を持っていること、を言います。

そんなに珍しいことなのか?

と思うかもしれません。

結論からいうと、ありそうで無い、かなり珍しいことなのです。

下のイラストはバシロサウルス科の生物の下顎のシルエットです。

バシロサウルス科の生物の下顎のシルエット

前歯、ミドルセクションの歯、奥歯によって、歯の形が異なることがお分かりでしょうか?

前歯は、比較的直線的で、ギザギザした(鋸の歯)部分がありません。

一方で、ミドルセクションの歯は、ギザギザしており、かつ三角状のおにぎりのような形をしています。

奥歯は、ギザギザしており、かつ三角ではなく、一方向に向いた独特の形をしています。

繰り返しになりますが、このように、一つの生物でも、違う形をした歯を持っていることを「異歯性」と言い、バシロサウルス科の生物はその典型と言えます。

このような特徴は爬虫類ではあまり観察されません。

コラム:「新生代の海の支配者、バシロサウルス科(古代クジラ)の生物は、前時代の支配者と何がちがうのか?」も合わせてお読みください。

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