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ミイラ恐竜として有名になったハドロサウルス(Hadrosaur)類の腱(けん)の化石。腱が化石になった希少な標本。/【di1090】
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こちらはハドロサウルスの腱(けん)の化石です。腱といえば、筋肉と骨を結ぶ組織で、化石として残ることはほとんどありませんが、ハドロサウルス類に限っては、それほど数は多くないものの、化石として保存されるケースが実在します。
ハドロサウルスは白亜紀後期に棲息していた恐竜で1838年にニュージャージー州で最初に発見されました。最初は何の骨か判明しませんでしたが、1858年になって本格的に発掘・研究が開始され、最終的に恐竜の骨であることが突き止められます。
1999年にハドロサウルス類は再び注目を集めます。ノースダコタの地層から完全な化石標本が発見されました。ダコタと名付けられたその化石を研究した結果、ハドロサウルス類はその巨体に似つかわしくない、高い運動能力を備えていたことが分かりました。ティラノサウルスのランチと呼ばれるほど、簡単には捕食されなかったのではないか、と考えられています。非常に筋肉量の多い恐竜でした。
またダコタが注目されたのは、骨以外にも靭帯や腱、そして驚くべきことに内蔵が保存されていたことです。ご存知のように軟組織が化石になることは滅多にありません。わずか数万年前の生物であるマンモスでさえ、骨以外に保存されていることは滅多にありません。まして、7~8千万年前の恐竜の軟組織が発見されたことは、世界的なニュースとなりました。
こちらの標本はダコタのものではありませんが、筋肉と骨を結ぶ腱の化石です。
14センチを超える長さがります。
表面には伸長方向に伸びる縦線がいくえにも観察できます。
腱の位置までは把握できていません。
確かに骨とは異なる組織です。
腱の化石でここまで保存状態の良いものは稀です。自信の逸品です。
数センチやそこらの品ではありません。長さ15センチ近い、滅多にないサイズ、そして保存状態。大変希少な標本です。
商品スペック
商品ID | di1090 |
---|---|
年代 | 中生代白亜紀(1億3500万 -- 6600万年前) |
学名 | ミイラ恐竜として有名になったハドロサウルス(Hadrosaur)類の腱(けん)の化石。腱が化石になった希少な標本。 |
産地 | アメリカ・ヘルクリーク累層 |
サイズ | 14.4cm×1.3cm×0.7cm |
商品解説 | ミイラ恐竜として有名になったハドロサウルス(Hadrosaur)類の腱(けん)の化石。腱が化石になった希少な標本。 |
ハドロサウルスとは?
ウロコあり、クチバシありのユニーク恐竜、ハドロサウルス
ハドロサウルス(Hadrosaurus)は、約6500万年前の中生代白亜紀後期といわれる時代、アメリカやカナダに生息した大型草食恐竜です。
鳥脚類ハドロサウルス科に分類され、全長は7~10メートルで、非常に大きく頑丈なつくりをしていました。
名前の由来もは、見た目どおりで「がんじょうなトカゲ」。
カモのような平たいくちばしをもち、皮膚は細かいウロコで覆われている恐竜です。
ハドロサウルス科の恐竜には、パラサウロロフス、エドモントサウルス、マイアサウラなどがいます。
アメリカ、ニュージャージー州のヒーロー!?ハドロサウルス
ハドロサウルスは、そのユニークな体型が人気のカモノハシ恐竜とよばれている認知度の高い恐竜ですが、実は、恐竜の歴史的にも非常に重要な位置を占める恐竜でもあります。
それというのも、ハドロサウルスは、北アメリカで最初に学名がついた恐竜だからです。
アメリカのニュージャージー州で、恐竜の部分的な骨格が1838年に発見されます。
約20年間かけて発掘が行われた結果、1858年に古生物学者J・ライディによって「ハドロサウルス」という名前がつけられます。
多種多様な恐竜が発掘されているアメリカにおいて、最初に学名がついたのが、ハドロサウルスなのです。
1991年には、ニュージャージー州が、ハドロサウルスを公式な州の恐竜として認定しました。
謎が多かった恐竜、ハドロサウルス
ハドロサウルスは平らな角質のくちばしをもつカモノハシ竜とよばれる草食恐竜です。
19世紀中盤、北米で発見されるものの、部分的な化石しかなく、謎の多い恐竜でした。
140年後の1999年、当時17歳の高校生が一部の化石を発見し、2006年には全身化石が発掘されると次々と謎が明らかになったのです。
あのティラノサウルスから逃げ切る速さを持つ!?
ハドロサウルスは平らな角質のくちばしをもつカモノハシ竜とよばれる草食恐竜です。
ハドロサウルスは何と時速45キロで移動していたようです。当時最強といわれたティラノサウルス(時速30キロ程度)をはるかに上回る「逃げ切りタイプ」のすばしっこい恐竜でした。
体の表面にウロコがあったって本当?
本当です。ハドロサウルスの皮膚には体の表面に細かいウロコを備えています。このウロコは、敵から身を守る保護色に役立ったようです。皮膚は化石になりにくいため、恐竜皮膚化石はほとんど見つからない非常に稀少なものですが、ハドロサウルスは硬いウロコで覆われていたため、皮膚化石として発見されるものもあり、その点でも有名な恐竜です。
歯がとにかく頑丈!デンタルバッテリーで植物を噛み砕く!
デンタルバッテリーとは、束のようになってびっしりと並んだ小さな歯のことをいいます。我々ヒトの歯は、一生に一度しかはえかわりません。でも、恐竜の歯は歯の生えている骨の内部にいつくもの新しい歯を備えていて、古くなったら生え変わっていました。ハドロサウルスは植物を食べる草食恐竜ですが、その歯は1つの板状になっていて、硬い植物で歯がすり減ると、すぐに次の歯が入れ替っていたのです。デンタルバッテリーとは、歯の集まったものという意味で使われています。私たちは歯のケアを怠ると、二度と生えてこないので入れ歯をしたり、インプラントをしたり大変です。恐竜たちがうらやましい限りです。恐竜たちは歯磨きをしなくても全く問題なかったというわけです。
日本の恐竜とつながりがある!?ハドロサウルス
日本ではじめて恐竜の化石が発見されたのは1978年のことですが、正確にいうと「日本列島で初めて」という注釈がつきます。実は1934年にサハリン島とよばれる、北海道より北側の大きな島から恐竜の化石が見つかっています。その名も「ニッポノサウルス」。ニッポノサウルスは、鳥脚類ハドロサウルス科の仲間で、歯はなく、クチバシと小さなトサカが特徴の恐竜です。全長約4メートル、体重約1トンの恐竜で、約8000万年前の白亜紀後期に生息していました。現在ロシアが統治しているサハリン島は、樺太として、1905年から1946年まで日本の領地でした。この恐竜が発見されたのは1934年、つまり当時は日本領だったために、「サハリンの日本のトカゲ」という意味の「ニッポノサウルス・サハリネンシス」という名前がついたのです。ニッポノサウルスは北海道帝国大学(今の北海道大学)の教授による、初めて日本人によって研究、記載された恐竜でした。ですが、ロシアとの領土問題をめぐり、現在ではニッポノサウルスを「日本初の恐竜です!」と純粋に宣言するには至らない状況となっているようです。いずれにせよ、ユーラシア大陸の東方で約8000万年前に恐竜が存在したという事実は変わりません。