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近年稀に見る上質標本!アンモナイトのコレクションを完成させるのに欠かせないアイテム、イングランド・ソマセット産の遊色アンモナイト、フィロセラス(Psiloceras)/【an2408】
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こちらはイングランド・ソマセット産の貴重なフィロセラス(遊色アンモナイト)です。ジュラ紀の海洋生物の化石が見つかる、ジュラシック・コーストとして知られる南部の海岸線でのみ発見される希少な標本です。アンモナイトコレクターにとってはよく知られた存在であり、その美しさは誰もが称賛するところです。しかし、この地域からの化石の供給は年々減少しており、フィロセラスやカロセラスなどの標本はますます珍しくなっています。今日、このような美しい標本を見ることはほとんどありません。
過去のトップレベルのフィロセラスと比較しても、この標本は遜色のない素晴らしさです。個人的には、グレイの母岩にも懐かしさを覚えます。
フィロセラスは本来、このように薄いアンモナイトではありませんが、この地域の標本は強い圧縮を受けて平板状の化石に変化しました。それでも、表面の遊色層がしっかりと残っているため、他地域では見られないユニークな存在として際立っています。
フィロセラスの魅力は、何と言ってもこの淡い遊色ですね。欠損しやすい中央部(通称、ヘソ)も保存されており、遊色層の大部分が破損せずに残っています。
メインの個体の近くには、小さなフィロセラスが見られます。大きな母岩が本体をしっかりと保護しています。
裏面にも小さな部分化石が見られます。
側面から見てみましょう。十分な厚みがあり、強度もしっかりしています。
母岩左右20センチ、本体直径最大部5センチです。フィロセラスとしては平均的なサイズです。近年まれにみる美しさを維持したフィロセラスです。その希少性は年々高まっています。世界的なアンモナイトのコレクションを完成させるならば、イングランド産のフィロセラスは、間違いなく外せない一片となるでしょう。
商品スペック
商品ID | an2408 |
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年代 | 中生代ジュラ紀(1億9500万 -- 1億3500万年前) |
学名 | 近年稀に見る上質標本!アンモナイトのコレクションを完成させるのに欠かせないアイテム、イングランド・ソマセット産の遊色アンモナイト、フィロセラス(Psiloceras) |
産地 | Somerset, England |
サイズ | 本体直径5cm 母岩含め全体20cm×8.8cm×厚3.2cm |
商品解説 | 近年稀に見る上質標本!アンモナイトのコレクションを完成させるのに欠かせないアイテム、イングランド・ソマセット産の遊色アンモナイト、フィロセラス(Psiloceras) |
有色するアンモナイトとは?
遊色するアンモナイト
アンモナイト中で光るアンモナイトを「遊色アンモナイト」とよびます。これらはアンモナイト表面にアラゴナイトと呼ばれる層がくっついて化石化しています。アラゴナイトというのは鉱物の名前で、日本ではあられ石(霰石)ともいいます。主成分は炭酸カルシウムです。
炭酸カルシウムと聞いて馴染み深いのは、あの黒板に用いるチョークです。チョークは非常にもろく、すぐに削れるといった特徴があります。炭酸カルシウムは他にも貝殻や鶏の卵の殻、そして石灰岩や大理石の主成分でもあります。全く同じ成分ではないですが、それらと似たような成分で成り立っているのがアラゴナイトです。これで光るのですから不思議です。アンモナイトが光るには、アラゴナイトという鉱物の層に加えて、もう一つ「キチン質」とよばれる層が重なりあう必要があります。「キチン質」というのは、カニやエビなどの甲殻類や、節足動物の外側の皮と同じような成分でできた層のことです。
アンモナイトの表面では、このキチン質の層とアラゴナイトの層が交互に重なりあって積み重なっています。これらの層に光りが当たったとき、異なった層に光がぶつかると、光のさす方向が変わります。これを「光の屈折」といいます。光の屈折でおこる自然現象の例でいうと、虹が一番わかりやすいかもしれません。突如空に7色のカラーが現れるのも、太陽光と空中の水滴の光の屈折によっておこる現象です。
イギリス産虹色アンモナイト
イギリス産で有名な虹色アンモナイトにカロセラスとフィロセラスがあります。イギリス虹色アンモナイトを語るうえで、欠かせないのが、時代区分「ヘッタンジアン」です。このヘッタジアンに、虹色アンモナイトは現れました。
ヘッタンジアンはジュラ紀の最前期にあたる1億9960万年前から1億9650万年前の約300万年間の期間です。ヘッタジアンについてもう少し説明しましょう。ヘッタジアンに、イングランドのリアス式海外として世界的に有名なブルーリアスが生成しました。ヘッタジアンは、スイスの古生物学者のEugeneRenevierによって記載され、北フランスの街であるHettange-Grandeから名づけられました。
ヘッタジアンといえば、虹色アンモナイトで有名なフィロセラスが、最初に現れた時期としてよく知られています。ヘッタジアンは、イングランドのブルーリアスとの関連性が強く、ブルーリアスといえば、虹色アンモナイトの産地として有名なため、ヘッタジアン=虹色アンモナイトの時代区分という認識が化石コレクターの間では成立しています。
平巻きのカロセラスやフィロセラスは、カナダのアルバータ州で採れるアンモライトほどには、表面のアラゴナイト層の厚みがなく、宝石としては扱われていません。ですが、その輝きは強く、アンモライトの光り方とはまた異なるため、肋の模様を楽しめる美しい標本として世界中のアンモナイトコレクターにとって人気のある標本です。
アンモライト
白亜紀後期のカンパニアン紀、北アメリカ大陸のベアパウ層とよばれる地層で保存された、光輝くアンモナイトのことを「アンモライト」と呼びます。
アンモナイトが数千万年の時を経て宝石化したものを、人々は特別に「アンモライト」と名付けたのは、そう昔のことではありません。古代の世界中の海にアンモナイトは存在すれど、アンモライトと呼べる石は、北米のBeapaw層だけで見つかっているごくかぎられたアンモナイト化石です。ベアパウ(Beapaw)層は、カナダ西部のアルバータ州とアルバータ州の東側に位置するサスカチュワン州を経て、さらに南に下ったアメリカのモンタナ州に至る地層です。この地層だけに、宝石の輝きをもつアンモライトが眠っています。
ロッキー山脈が走る北米大陸の内陸部にあたるベアパウ層からなぜ、海中生物であるアンモナイト(のちにアンモライト)が発見されるのでしょうか?それは、白亜紀当時、北米大陸には内陸に内海が存在したからです。西部内陸海道(WesternInteriorSeaway)と名付けられた内海は、白亜紀中期から後期、海進により、ロッキー山脈を境界にして大陸を東と西に二分する巨大な海でした。東をアパラチア(Appalachia)大陸、西をララミディア(Laramidia)大陸とよんでいます。
その後、隆起によって海岸線が後退して、海の中にあった地面が陸上にあらわれてきます。いわゆる海退が起こると、アンモナイトは粘土質のベントナイトという層に堆積して埋もれることになったわけです。現在では、軟膏や化粧品、猫の砂にも用いられるベントナイトとよばれる粘土ですが、この粘土質に覆われたのが良かったのです。アンモライトにとっては、殻の表面のアラレ石(アラゴナイト)を変質されることなく保存でき、方解石に変わることなく、鉄やマグネシウムといった鉱物に置換することができたのです。