こちらは東南アジアミャンマー北部で採集される琥珀です。旧国名にちなんで、ビルマ琥珀、あるいはバーマイトと呼ばれます。この琥珀は、白亜紀中期(約1億年前)の木の樹液が化石化したものと考えられています。世界各地の琥珀のなかでも、とりわけ古い琥珀の一つです。また、内部には虫や植物片が内包されていることがあり、当時の環境を知る上での大きな手がかりとなります。
バーマイトはその古さに反し、比較的透明度の高い個体が含まれます。バックライトに照らされて美しく輝く様子を写真に収めました。
内部にはいくつかの昆虫が含まれています。昆虫は古生代のデボン紀までに出現し、世界中に広がりました。白亜紀にはすでに繁栄しており、各地の琥珀からその化石が発見されています。昆虫は小さく繊細なため、通常は化石として残りにくいのですが、琥珀に包まれることで酸化や風化の影響を最小限に抑えられ、このように数千万年が経過しても、なお生息時とさほど姿が変わることなく保存されます。この高い保存効果から、琥珀は古代からの「タイムカプセル」とも呼ばれます。
何やら長い植物片の一部が見られますね。
端の部分に虫が集中して見られます。小さな虫は樹液から脱出できず、そのまま琥珀の中に閉じ込められることが多いと考えられています。一方、力の強い大きな虫は樹液から逃げ出すことができるため、琥珀の中ではあまり見られない傾向にあります。
側面から撮影。この角度からは昆虫がはっきりと見えます。輪郭はもちろん、足などの細部までしっかりと保存されています。
肉眼で見ると、虫の存在には気づかないかもしれません。ぜひ高倍率のルーペをお使いください。詳しくはコラム「化石を観察するときの、ルーペの選び方」を御覧ください。
左右15ミリほどあります。
100円玉との比較。恐竜時代(約1億年前)の琥珀、バーマイトです。透明度の高い基質の中に小さな虫が見られます。
価格:¥4,200
商品ID:ot3829
時代:中生代白亜紀(1億3500万 -- 6600万年前)
産地:Myanmar
サイズ:1.5cm×0.8cm×厚0.3cm
商品説明:複数の虫が内包!恐竜時代(約1億年前)の琥珀、バーマイト(Burmite)
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