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ムオニナルスタ(Muonionalusta)鉄隕石スライス標本 - 約100万年前にスウェーデンで落下した、ウィドマンシュテッテン構造が美しい逸品/Unknown 化石セブンスマホ専用サイト


こちらは、スウェーデン国境近くで採集された鉄隕石、ムオニオナルスタです。ムオニオナルスタという名前は、この隕石が最初に発見された場所である、スウェーデンとフィンランドの国境付近に流れるムオニオ川に由来しています。この隕石は、約100万年前に地球に衝突した非常に古いものであることが分かっています。地球に落下してからは何度も氷河期を経ており、最初に発見された際も、氷河の中から見つかりました。


こちらの標本は表面を丁寧に研磨してあり、ウィドマンシュテッテン構造が見られます。この独特の構造は、鉄隕石の結晶中に見られ、非常にゆっくりと冷却された結果だと考えられています。通常、鉄が冷却されると、このような大きな結晶にはならず、細粒になります。詳しくはコラム「ウィドマンシュテッテン構造とはなにか?」を御覧ください。


ムオニオナルスタ隕石には、ステショバイトと呼ばれる高圧によって変質した石英の一種が含まれていることが確認されています。これは隕石が何らかの大きな衝突を経験したことを示唆しており、2010年の研究ではその衝突が数億年前に起こった可能性があるとされています。これらのことから、ムオニオナルスタ隕石はかつて大きな天体の中心部に存在していたが、何らかの衝突によって宇宙空間に放り出され、奇跡的な確率で地球に落下したと推察されます。


見事なウィドマンシュテッテン構造は、ゆっくりと冷却されることによって形成される大結晶が特徴です。鉄隕石、特にニッケルを一定程度含む標本で見られる傾向にあります。ウィドマンシュテッテン構造は、鉄とニッケルの合金であるテーナイトとカマサイトから成り立っています。隕石を切断し、研磨した後に酸を加える(※)と、ニッケル含有量が多いテーナイトは酸の影響を受けにくく、鉄が多いカマサイトが浮き上がります。テーナイトは金属光沢を持ち、明るい銀白色を呈し、カマサイトは鉄が主成分であるため酸によって変質し、黒く見えます。※「酸エッチング(acid etching)」とは、金属や鉱物、隕石などの表面に酸を塗り、特定の構造や組成を視覚的に浮かび上がらせる手法です。鉄が多いほど酸に強く反応し、両者の境界線がより明瞭に現れます。


一般的に、地上では低圧環境にあるため、鉄が高温になった後、ゆっくりと冷却されることはなく、このようなウィドマンシュテッテン構造は形成されません。この構造は、天体内部の過酷な条件下、例えば隕石が惑星や小惑星の内部で冷却される過程で見られるものです。


厚みは約3ミリほどあります。


左右59ミリほどあります。


100円玉との比較。見事なウィドマンシュテッテン構造が現れたスウェーデン産の、約100万年前に落下した鉄隕石、ムオニオナルスタのスライス標本です。

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価格

商品ID:ot3828

時代:Unknown

産地:Sweden

サイズ:5.9cm×3.1cm×厚0.3cm 48g

商品説明:ムオニオナルスタ(Muonionalusta)鉄隕石スライス標本 - 約100万年前にスウェーデンで落下した、ウィドマンシュテッテン構造が美しい逸品

この商品は売却済みです。

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