こちらは、西オーストラリア州ハマースリーで採集された縞状鉄鉱層(BIF)を形成する岩石です。赤みを帯びた部分には酸化鉄が含まれています。この縞模様には、地球の歴史に関わる深い意味が秘められています。
カンブリア爆発が起こるはるか前、数十億年前の地球には、微生物だけが生息していました。その中でも、シアノバクテリアなどの一部のバクテリアは、酸素がほとんどない環境で光合成を行い、海中の鉄分を酸化鉄へと変化させることができました。このプロセスが繰り返された結果、巨大な微生物コロニーが形成されたと考えられています。やがて、これらのコロニーが化石化したものがストロマトライトと呼ばれる岩石として残りました。黄色く見える部分は酸化鉄で、金属光沢が見られます。
このような層が形成されるのは、シアノバクテリアの活動期と休息期が断続的に繰り返されていたことを示していると考えられています。活動期には光合成が活発に行われ、微生物が粘液を分泌して堆積物を取り込みながら成長します。一方、休息期には堆積が一時的に止まり、新たな層が形成されるまでの時間が生じます。この周期的なプロセスによって、ストロマトライト特有の層状構造が生まれたとされています。
西オーストラリア州のハマースリーは、このようなストロマトライトの一大産地として世界的に知られています。
反対側は研磨が施されていないため、表面ほど鮮やかな色彩は現れていません。しかし、それでも自然が生み出した迫力あるパターンを十分に楽しむことができます。研磨された面とは異なり、岩石本来の質感や風合いを感じられるのも魅力の一つです。
最も厚い部分で約7ミリほどの厚みがあります。
左右約12センチほどの大きさがあります。このようなシアノバクテリアの活動によって、大気中に大量の酸素が放出され、それが地球環境を大きく変える要因となりました。この酸素の増加は、酸素をエネルギー源とする生物の誕生を促し、やがて我々の祖先となる生物が進化するきっかけになったと考えられています。
100円玉との比較。まさに、地球の大気を大きく変えた生物たちの活躍の歴史が刻まれた「石版」のような存在です。この小さな微生物たちがいなければ、私たちが呼吸する酸素に満ちた世界は存在しなかったかもしれません。ストロマトライトよ、地球を酸素で満たしてくれて本当にありがとう!
価格:
商品ID:ot4040
時代:先カンブリア時代(46億年 -- 5億4200万年前)
産地:Australia
サイズ:12cm×10.6cm×厚0.7cm
商品説明:地球を酸素で満たしてくれて本当にありがとう!地球の大気を大きく変えた生物たちの活躍の歴史が刻まれた「石版」ストロマトライト
この商品は売却済みです。
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