こちらはドイツ・ゾルンホーフェンのジュラ紀の地層から採集された棘皮動物、サッココーマの化石です。どこにサッココーマがいるの?と思われるかもしれませんね。次の写真を御覧ください。
分かりにくいのですが、こちらにあります。中心には膨らんだクラウンがあり、その周辺には触手が見られます。
こうしてみると、はっきりとサッココーマの輪郭が見てとれると思います。サッココーマはウミユリの仲間ですが、一般的なウミユリとは異なり、根のような部位を持っていません。クラウンと触手のみで構成され、海洋を漂う浮遊性のウミユリだったと考えられています。ウミユリとは日本語で海百合と書くように、一見すると植物のように見えますが、れっきとした動物で、海底や深海に生息し、岩や海底に付着して生息しています。触手を使って海中を漂うプランクトンや有機物を捕食していたと考えられています。触手が切れても再生する能力を持っていると言われています。ちなみに、ウミユリの仲間は現世にも生息しています。「Crawling Crinoid」と検索すると、そのユニークな姿を見ることができます。
母岩の端には、デンドライトが見られます。デンドライトとは、マンガンや酸化鉄などの酸化物が石の割れ目や表面に沿って結晶成長したものです。
アップで撮影しました。デンドライトは一見、シダのように見えますが、あくまでも鉱物の結晶です。面白いですね。
厚みは約5ミリほどです。繊細な母岩ですので、丁寧にお取り扱いください。ドイツ・ゾルンホーフェンは世界的に有名な化石産地です。ジュラ紀後期(約1億5000万年前)の石灰岩層で構成されており、非常に美しい乳白色をしています。この地域は当時、浅海のラグーンで酸素が少ない底層の層が存在し、化石の形成には理想的な環境だったと考えられています。
サッココーマは花びらのように見えます。
母岩含め、左右約14センチあります。
100円玉との比較。ドイツ・ゾルンホーフェン産の浮遊性のウミユリ、サッココーマの化石です。
価格:¥3,500
商品ID:ot3971
時代:中生代ジュラ紀(1億9500万 -- 1億3500万年前)
産地:Solnhofen, Germany
サイズ:本体2.3cm 母岩含め全体13.9cm×9.7cm×厚0.5cm
商品説明:ドイツ・ゾルンホーフェン産の浮遊性のウミユリ、サッココーマ(Saccocoma tenella)の化石
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