こちらはブラジル北東部のセアラ州に位置するサンタナ累層で発見された汽水域の硬骨魚類のノジュール化石です。ノジュール化石とは、生物の化石がノジュールと呼ばれる硬い球状の石に包まれたものを指します。ノジュールは、石灰岩や頁岩の中で形成されることが多いです。
ノジュールは化石本体と裏側がそれぞれの石に張り付いた状態になっていることが多いです。もちろん完全に本体側と裏側に分かれるわけではなく、両方が付着しているケースもあります。本体側をポジティブサイド、痕跡側をネガティブサイドと言います。
左側が尾びれで、右側が頭部で、体をくねらせたような状態で保存されていることが分かります。化石化の初期段階で本体が脱水することで、このような曲がった状態になることがあると言われています。
東部は一部崩れがあるものの大部分がよく保存されています。下側の丸い部分はエラだと思われます。
脊椎のセクションです。サンタナ累層の化石は1億年近く前のものでありながら、ご覧のように非常に状態が良好です。これは、酸素が届かない嫌気性の環境で、流れが淀んだ場所に堆積していたためと考えられています。
尾びれの繊維までしっかりと保存されています。遺骸の周囲に炭酸カルシウムが沈殿して泥玉化することで、通常では残り得ない部位もこのように保存されます。サンタナ累層の化石は総じて保存状態が良く、世界的な化石産地の一つとして知られています。ただし、現在では国外に輸出されていないため、弊社で取り扱っているのは、輸出可能だった時期に国内に入った標本のみとなります。
こうしてみるとダイナミックなポーズですね。
こちらはネガティブサイドです。化石の裏側が保存されている状態です。通常、一般的な化石はポジティブサイドのみですが、こうして裏側を見ることができるのは、ノジュールならではの特徴といえます。
この時代にはすでに現世と同じような硬骨魚類が繁栄していました。
淡水魚の場合、尾びれが丸く大きい魚が多いですが、こちらは海洋の回遊魚に近い特徴が見られます。この地域の魚は汽水域(河川と海洋が入り混じった地域)に生息していたと考えられており、淡水魚とは異なる特徴が確認されます。
ノジュールの外側を撮影。ご覧のように、本体を中心に丸い石が形成されます。
ぴったり合わさります。
アジの開きのように左右対称です。
本体直線計測で16センチほど、カーブ計測で25センチほどあります。立派です。
100円玉との比較。世界的化石産地、サンタナ累層で発見されたダイナミックなポーズが特徴の硬骨魚類のノジュール化石です。
価格:
商品ID:ot3961
時代:中生代白亜紀(1億3500万 -- 6600万年前)
産地:Ceara, Brazil
サイズ:本体直線距離16.3cm カーブ計測25.5cm 母岩含め全体(ネガポジ合わせて)21cm×11.3cm×厚7.1.cm 2205g
商品説明:世界的化石産地、サンタナ累層で発見されたダイナミックなポーズが特徴の硬骨魚類のノジュール化石
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