こちらはマダガスカル産のカラフルな珪化木です。珪化木とは文字通り、宝石化した樹木の幹のことです。通常、木は腐り朽ちていきますが、嫌気性の環境に置かれると、途方もない時間をかけてこのような美しい珪化木へと変化します。マダガスカル産の珪化木には特徴があり、年輪がありません。この木はアラウカリアと呼ばれる樹木の幹が化石化したものです。
この標本は目を引く鮮やかな色彩を持ち、とてもカラフルです。特に印象的なのは赤色で、その濃淡が織りなす美しさはまるでアート作品のように強い存在感を放っています。この赤色は鉄分を含んでいることを示しています。久しぶりに、これほど鮮やかでカラフルな珪化木に出会いました。最長部20センチ近くあるため、立てて展示すると、色彩の美しさや鮮やかさ、堂々たる存在感が相まって、しばらく見とれてしまいます。
恐竜が繁栄し始める前の時代(中生代三畳紀)の樹木が化石へと変化したものです。
アラウカリアはナンヨウスギの仲間で、現在も自生する針葉樹です。主にオーストラリア、ニューギニア、ニューカレドニアなどの南洋地域に生育しています。その姿がスギに似ていることや、南洋の国々で見られることから、日本では「ナンヨウスギ」という名前で親しまれています。名前の由来は、チリにあるアラウカリア地方に関連するとされています。この樹木は常緑で、最大で高さ60メートルに達するものもある巨木です。ただし、現在では南半球の一部の地域でしか見られない希少な存在です。一方、中生代には広い地域に分布し、繁栄していたと考えられています。
ナンヨウスギの珪化木の特徴は、一般的な樹木の断面に見られる模様とは異なることです。横線や縦線、丸い模様など、非常に豊かなパターンが見られる点が特徴的です。
嫌気性の環境で堆積した樹木は、珪化木になるものと石炭になるものに分かれます。堆積環境に珪酸塩鉱物が豊富であれば珪化木に、炭素が豊富であれば石炭に変化したと考えられます。しかし、これほど多くの石炭が存在することを考えると、珪化木となった樹木はごく少数だったのかもしれません。石炭のようにエネルギー源として私たちの生活を支えることはありませんが、珪化木はその美しさで私たちの心を優しく暖めてくれます。
古代には無数の樹木が存在していたでしょうが、こうして宝石のように珪化し、現代に至るまで残った標本はごくわずかでしょう。
このあたり、いかにもマダガスカル産の珪化木らしい味わいがあります。
中央には、ぼんやりとした独特の味わいを持つ部分が見られます。その微妙な質感が、全体に深みを与えています。一枚の珪化木のなかに様々な変化が見られます。
両面ともにポリッシュが施されています。どちらも主役を張れる美しい模様です。
こちらの面のほうがより明るい印象です。
そして、珪化木のもう一つの楽しみ方は、この側面のゴツゴツとした樹皮です。数億年前の樹皮がまるでメデューサによって石化されたかのように、当時のままのディテールがしっかりと保存されています。見た目は樹皮ですが、触るとカチコチの石のような感触です。このギャップをお楽しみください。贅沢にも最厚部25ミリもあるので、ずっしりと重く高級感があります。
左右19センチほどあります。
100円玉との比較。マダガスカル産の非常に美しい色鮮やかな珪化木です。まさにマダガスカル産珪化木を代表するような傑作です。
価格:¥42,000
商品ID:ot3916
時代:中生代三畳紀(2億5100万 -- 1億9500万年前)
産地:Madagascar
サイズ:19cm×15cm×厚2.5cm
商品説明:マダガスカル産の非常にカラフルな珪化木(Petrified Wood)!しかも両面ポリッシュ仕上げ!
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