こちらは米国サウスダコタ州産のアンモナイト、ディスコスカフィテス(Discoscaphites)のハーフカット標本です。ハーフカット標本とは殻を中央で二つにわって両断面を研磨したものです。アンモナイトの内部構造が良く分かります。アンモナイトの殻は外側の隔壁と内部を仕切る壁によって小部屋に区切られています。もともと炭酸カルシウムによって構成されていましたが、長い堆積期間中にアラゴナイト(あられ石)やカルサイト(方解石)などに置換されています。
各小部屋には海水と空気が出し入れされ、浮力を調節できたという説があります。強い水圧が外部から掛かった際には、内部にも海水などを充填することで、圧力を均等に保ち、深海にも適応できたとも言われています。
ディスコスカフィテスは白亜紀後期に存在していたアンモナイトで、主に、北米内陸部(中世部)から発見されます。
よく見ますと、直線的な殻が混じっているようです。これは珍しい!どうやら同じ場所に堆積したベレムナイトの一部が混ざっているようです。ベレムナイトはアンモナイトと同じ頭足類のグループに属する生物ですが、直線的な殻を持っています。同じような生物としてオルソセラスがありますが、繁栄したのは古生代であり、ディスコスカフィテスが棲息していた白亜紀にはいません。
ディスコスカフィテスとベレムナイトが共存した非常に面白い標本です。両者ともに、発見される産地が限られており、まして両者が同時に見つかった標本はとてもレアです。
隔壁周辺をよく見ますと、白いラインが見えます。これは隔壁を構成するラインであり、非常に硬いため、化石として残りやすい部分です。
表側を撮影しました。ディスコスカフィテスは密巻きのアンモナイトであり、脈のピッチが細かいことから、見分けが付きやすいです。
もともと一つだった標本を中央でカットしたことが分かりますね。2つ合わせると厚みは5センチほどあります。
直径最大部9センチ弱です。
100円玉との比較。ディスコスカフィテスとベレムナイトが共存した非常に珍しい標本です。
価格:
商品ID:an2452
時代:中生代白亜紀(1億3500万 -- 6600万年前)
産地:South Dakota, U.S.A.
サイズ:直径8.9cm 厚5cm(2枚合わせて)
商品説明:珍しい!ディスコスカフィテス(Discoscaphities)とベレムナイト(Belemnites)が共存した非常に珍しい標本のハーフカット標本
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