こちらは、イングランドのドーセットにあるジュラ紀の地層から発見された魚竜、イクチオサウルスの脊椎骨です。イクチオサウルスといえば、最も有名な魚竜で、成長すると全長が5メートル近くにもなる巨大な生物でした。「魚竜」とは言いますが、実際には魚ではありません。少し考えてみてください。魚の骨がこんなに大きいわけがないですよね。サンマやアジ、イワシの骨を思い浮かべてみてください。1つの脊椎骨は1センチにも満たないはずです。それに対して、このイクチオサウルスの脊椎骨は直径が最大で約10センチ、重さは400グラム以上もあります。驚きですよね。イクチオサウルスは魚に似た海生爬虫類で、現在の生物には直接の子孫がいない絶滅したグループです。
このような骨が連なって大きな背骨を形成し、イクチオサウルスは主にアンモナイトなどの頭足類を捕食していた、恐ろしいハンターでした。イクチオサウルスの姿を見たことがある人は、「まるで巨大なイルカみたいだ」と感じるかもしれませんが、イルカは哺乳類であり、新生代に登場した、ずっと後の時代の生物です。見た目は似ていても、爬虫類と哺乳類という大きな違いがあります。こうした、見た目は似ているけれど進化の過程や生態が異なる現象を「収斂進化」といいます。イクチオサウルスとイルカは、まさに収斂進化の代表的な例と言えるでしょう。他にもプテラノドンなどの翼竜と鳥、鳥とコウモリなども収斂進化の一例です。
ご覧の通り、とても分厚く立派な標本です。化石収集の歴史に詳しい方であれば、「イングランドのドーセット」と「イクチオサウルス」という言葉を聞いただけで心が躍ることでしょう。なぜなら、この場所は、あのメアリー・アニングが1811年から1812年にかけて最初のイクチオサウルスを発見した場所だからです。この標本は、まさにメアリー・アニングがイクチオサウルスを見つけたその地域で発見されたもので、歴史にあやかった標本と言えます。
手のひらにずっしりとと重みを感じます。何しろ400グラムを超える大型標本です。
表面には細かな凹凸が見事に保存されており、見どころが多数あります。
側面をご覧ください。この大きな2つの穴、どう見えますか?まるで噛み跡のように見えますよね。もしかすると、モンスター級の海生爬虫類に噛まれた痕なのかもしれません。
遺骸となった後、襲われたのかもしれません。あるいは、病気が原因だったのかもしれませんね。
これほど大きなイクチオサウルスの脊椎骨は滅多にお目にかかれません。ジュラ紀前期の地層から出土したもので、非常に価値の高い標本です。
直径最大部98ミリ、422グラムに達する「大物」です。
100円玉との比較。あのメアリー・アニングが発見したのと同じ地域で見つかった、魚竜イクチオサウルスの脊椎骨の化石です。
価格:
商品ID:di1666
時代:中生代ジュラ紀(1億9500万 -- 1億3500万年前)
産地:Dorset England
サイズ:9.8cm×8cm×厚3.9cm 422g
商品説明:ジュラ紀の海の巨獣!あのメアリー・アニングが発見した地域から採集された、ズッシリと重いイクチオサウルス(Ichthyosaurus)の脊椎骨の化石
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