こちらは、驚くことなかれ、ブラジル・サンタナフォーメーションで派遣された白亜紀の翼竜、アンハングエラ・サンタナエ(Anhanguera santanae)の上腕骨の化石です。部分化石ではなく、一切かけたところがないパーフェクトな逸品です。この標本の価値は、ヘビーコレクターであれば一目でご理解いただけることでしょう。この地域の化石は現在ではブラジルから輸出されておらず、輸出可能だった時代の標本しか取引されていません。サンタナ層産といえば古代魚の化石が代表的ですが、こちらは図鑑でしか拝めないような、翼竜の上腕骨の化石なのです。本物がこうして実在していることに驚きの一言です。
サンタナ層はおよそ1億年前、汽水域だったとされています。それゆえ海洋性の生物の化石が発見されるのですが、教科書的には翼竜の化石も見つかると説明されます。しかし、実際に、サンタナ層産の翼竜の化石をご覧になった方はほぼおられないことでしょう。部分化石ならありえるかもしれませんが、一切かけたところがない、特徴的な上腕骨となれば、その価値は測り知れません。こちらは2009年の東京の化石ショーでお披露目された標本で、ドイツのディーラーからの品でした。その何十年も前にドイツに渡ったものが、東京で持ち込まれお披露目されたものになります。その後、14年間、国内のヘビーコレクターのもとで愛でられ、再び、こうして世に登場しました。
発見される翼竜の化石が極めて少ないのは皆様、ご存知かと思います。翼竜の化石といえばどの産地を思い浮かべますか。米国カンザス州、テキサス州をまず思い浮かべるかもしれません。ドイツのジュラ紀の地層からも上質の化石が採集されます。あるいはモロッコでしょうか。世界的なもう一つの産地といえばブラジル東北部のサンタナ層です。とはいえ、絶対的な採集量が非常に少ないため、実物を拝める機会はほとんどないと言ってよいかと思います。
アンハングエラ・サンタナエは、文字通り、翼竜のアンハングエラ属であり、サンタナ層から採集される特定の種を指しています。 この化石の出自は細かいところまで判明しており、ジャーディム・アラリペ(Jardim Araipe)と記録されています。この地域は、白亜紀前期(アプチアンからアルビアン)にかけての地層と考えられています。およそ1億2000万年前から1億年前の期間となります。恐竜が台地を闊歩していた時代に、大きな河川が海に流れ込む周辺のデルタを縄張りとしていた翼竜の姿が浮かんできます。
アンハングエラのグループはモロッコからも歯化石が発見されますが、もともと、ブラジル・アラリペ台地で発見されたものが最初になります。翼を広げると最大で5メートル以上になったとされ、非常に長いくちばしには多数の歯が生えていました。上空から海洋に向かって滑空し、海の表層を遊泳する魚をひっかけて捕食していたと言われています。こちらの標本はその巨大な翼を支えた根本の骨の化石です。
手のひらと比較すると、その大きさが伝わるでしょう。
翼竜というと華奢なイメージがありますが、こちらの標本はご覧の通り、非常に分厚く、手のひらにしっかりと重さを感じられる標本です。きっと立派な成体の骨だったのでしょう。
部位を特定しやすい特徴的な形をしています。
数十年も保管されていたわりに傷みはなく、保存状態は極めて良好です。今後も、この状態を永らく維持していただけるコレクターの方にお譲りしたいと思っております。
より遠くに腕に続く部分。
右側が体側、左側が腕側です。
左右23センチ!しかも欠けたところがない完品であります。
100円玉との比較。今後同レベルの標本が手に入ることはまず考えられません。何しろ新たに採集されることがないというこれ以上ない希少性に加えて、欠損のない完品です。今後何十年も、宝物として大切に保管していただきたい、素晴らしいコレクションです。
価格:¥350,000
商品ID:di1609
時代:中生代白亜紀(1億3500万 -- 6600万年前)
産地:Jardim, Araripe, Brazil
サイズ:23cm×6.8cm×厚4.2cm
商品説明:「掘り出しもの」とは、まさにこれのこと。図鑑の中ではなく、ここに実在!サンタナ層で発見された翼竜、フライングモンスター、アンハングエラ(Anhanguera santanae)の上腕の化石
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