こちらは巨大な体躯を持つ草食恐竜、エドモントサウルスの蹄(ひづめ)の化石です。こちらは恐竜の化石コレクションのなかでも相当希少な代物で、一般マーケットではめったに登場するものではありません。弊社が自信をもってご紹介するレア品であります。
こちらは前肢の人差し指もしくは薬指の先端に付いていた爪の化石です。爪といっても、蹄(ひづめ)のような幅広で分厚いものです。”蹄のような”と表現したのは現世のウマなどの蹄とは根本的に異なるためです。ウマの蹄はケラチンというタンパク質からできていますが、エドモントサウルスの爪はご覧のように基本的に骨と同じ成分でできています。そうでなければ化石としては保存されません。これは、トリケラトプスの角と現世のサイの角の関係に似ています。見た目は似ていますが、前者は骨と同じ成分であるのに対して後者はケラチンです。
この頑強な”蹄”は外部に露出していたのではなく皮膚のなかに隠れていて外からは見えなかったと考えられています。
根本までしっかりと保存されています。エドモントサウルスは極めて大きな草食恐竜の一つで、成長すると体長12メートル、体重は6トン近くに達したとされています。これは現世のゾウを凌ぐサイズです。あのティラノサウルス・レックスと同時期、同地域に棲息していた恐竜としても知られています。ただ、こちらの標本はカンパニアン(およそ8300万年前から7000万年前)の地層から発見、採集されていることから、ティラノサウルス・レックスが登場する、一つ前の時代の標本と考えられます。
エドモントサウルスの蹄の化石をはじめた見たという向きが大半ではないでしょうか。それもそのはず、一般マーケットでお披露目されるケースはほぼありません。ルートの上流でヘビーコレクターのもとに流れてしまいます。こちらの標本の歴史も相当に古く、なんと1994年までさかのぼります。東京で開催された化石ショーに米国のディーラーより持ち込まれた標本です。国内のヘビーコレクターにほぼ30年にわたり大切に保管されてきた、極めて状態の良い貴重な標本です。このレベルの希少性が備わった標本となりますと、一度保有されると一世代にわたり保管され続けることは珍しくありません。ご覧のように保存状態は上等で、掘り出されてから長い時が経過しているため、化学的な反応も落ち着き、安定しています。このまま保管し続けるのに何ら問題がありません。化石の保存についてはコラム「化石の保存について(5つの天敵)」を御覧ください。より詳しい情報はコラム「化石の保存について(詳細バージョン)」に掲載しています。
エドモントサウルスに限らず、恐竜の爪の化石には、小さな孔が多数空いています。軽量化しつつ強度を保つ工夫なのでしょうか。トリケラトプスのフリルや角の化石でも同様の構造が見られます。
表面のディティールまで保存されている点にご注目ください。指でなぞると、独特の凹凸を感じられます。もちろんオールナチュラルです。
エドモントサウルスという名前ですが、カナダ・アルバータ州の州都、エドモントンにちなんで命名されました。
放射線状に孔が広がっている点が面白い。この模様は別の標本でも目にしたことがあるので、圧縮やせん断によるものではありません。極めてナチュラルなものです。
根本から撮影。さすがは巨大恐竜、エドモントサウルスといったところでしょうか。厚さ19ミリ。
横幅38ミリ。
100円玉との比較。29年の時を経て登場!恐竜のヘビーコレクターに保管いただきたい、エドモントサウルスの前足の蹄(ひづめ)の化石です。
価格:¥82,000
商品ID:di1547
時代:中生代白亜紀(1億3500万 -- 6600万年前)
産地:Drumheller, Alberta, Canada
サイズ:3.8cm×3.2cm×1.9cm
商品説明:ベリーベリーレア!29年の時を経て登場!恐竜のヘビーコレクターの宝物、エドモントサウルス(Edomontosaurs)の前足の蹄(ひづめ)の化石。Judith River Formation
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