こちらはモロッコ産のデボン紀の三葉虫、ファコプスの化石です。
比較的大きな頭鞍部と大きな目を持っています。
ファコプスは主にデボン紀に繁栄しました。デボン紀は「魚の時代」と言われ、板皮類などの強力な顎を持つ巨大な魚も登場しました。彼らから身を守るため、ファコプスは体を丸めて、弱点であった腹部を隠すことができるようになるなど、進化が見られます。
デボン紀は比較的温暖で湿潤な気候だったと考えられ、生物の大半は水中で生活していました。海洋の温度も高めで、海中の生物にとっては暮らしやすい安定した環境だったと考えられています。大陸の発達により大陸棚が広がり、多くの生物が陸沿岸で繁栄しました。また、デボン紀は酸素濃度が増加し、魚類などの生物が多様化しました。酸素濃度は現在とさほど変わらないほどまで増えていたといわれています。
板皮類とともに、サメやエイなどの軟骨魚類も現れ、三葉虫にとってはかつての牧歌的な環境から、忙しい環境へと変化していきました。板皮類の中には、ダンクルオステウスなど、体長8メートルを超える驚くほど大きな魚類も現れました。また、強靭な顎を持つ魚も多数登場し、捕食者と被捕食者の関係が鮮明になっていったと考えられています。三葉虫はデボン紀に進化を遂げ、環境に適応していきますが、デボン紀以降は徐々に多様性を失い、最終的に古生代末期に絶滅したと考えられています。
裏面です。ラフではありますが、ちょうどよい角度で平置きが可能です。母岩が台座の役割を兼ねています。
側面から見ると、かなり立体的であることが分かりますね。デボン紀に入ると、このように体高のある種が増えてきました。
本体の上側カーブを計測して、5センチ強です。
100円玉との比較。古生代デボン紀の海中に生息していた三葉虫、ファコプス(Phacops)です。
価格:
商品ID:tr1302
時代:古生代デボン紀(4億1000万 -- 3億6700万年前)
産地:Morocco
サイズ:本体カーブ計測5.2cm 母岩含め全体5.1cm×2.7cm×厚2.3cm
商品説明:古生代デボン紀を代表する三葉虫、ファコプス(Phacops)の化石
この商品は売却済みです。
このウィンドウを閉じる