バルト海産の琥珀について~その1~
化石セブンでは、太古の樹脂の化石、琥珀を販売しています。
あの、軽くて、あたたかみのある琥珀はいいですよね。
今回2回にわたって、バルト海産琥珀についてお話したいと思います。
琥珀は、木の樹液からできた化石なんですが、古代に木がある場所ならば、
琥珀という化石は世界中で見つかるといえるわけです。
ですが、ほとんどの産地は産出量が少なかったり、美しさにおいての商業的価値が
低かったりして、化石として多く出回ることがないんですね。
そんな中、バルト海産琥珀における存在は、商業的価値においては
ドミニカと並んで、一級品と称されています。
バルト海周辺でとれる琥珀は、世界で流通されるかなり多くのシェアを誇っていて、
王道のなかの王道産地といえます。
バルト海の琥珀は、いわゆる「青い大地(Blue earth)」とよばれている,
地下の水脈の下に横たわる層からみつかるんです。
この地層の年代は、恐竜時代が終わる白亜紀の後の時代、
第三紀の後期始新世から前期斬新世にあたるようですす。
この時代というと、約5000万年から3500万年前の地層です。
恐竜時代の中世代が約6500万年前、そして新生代がはじまります。
恐竜が絶滅して、約1500万年経った頃に生えていた樹からとれた樹脂だということですね。
さて、バルト海周辺でみつかる琥珀は、「バルティック琥珀」と呼ばれています。
世界一有名な琥珀産地と言っても過言ではないバルティック琥珀なんですが、
バルティック琥珀にはある特徴があるために、目で識別できるといった
ユニークな識別方法があります。
それは、ズバリ
「毛」です。
バルティック琥珀の中には、星のような形をした放射線状の細長い毛を見ることができるのです。
大きさは、大抵1ミリから2ミリ程度で、高倍のルーペだとすぐにわかります。
この正体は、オークの木の雄花の毛だと考えられています。
オークの花の毛だということは、花を咲かす春から夏の時期に
その樹液は流れ出たものだと推察できます。
これらはもちろん100%あるわけではないのですが、透明な琥珀について良く確認できるようです。
白濁したり、割れ目がある琥珀では少し見えづらいこともあります。
さて、続きは、また明日!